マンチーニ監督がPK戦決着前にロッカールームへ

　サウジアラビア代表は1月30日、アジアカップの決勝トーナメント1回戦で韓国代表と対戦し、後半アディショナルタイム9分に同点に追い付かれると、延長戦を経て迎えたPK戦で2-4と敗れ、無念のベスト16敗退となった。PK戦の決着前にベンチからロッカールームへと向かったロベルト・マンチーニ監督が会見で弁明した。

　サウジアラビアはF組を2勝1分で首位通過。韓国はE組を1勝2分で2位通過。サウジアラビアは母国のイタリア代表を2021年に欧州選手権（EURO）の優勝に導いたロベルト・マンチーニ監督、韓国は往年の名ストライカーで母国ドイツの代表を率いたこともあるユルゲン・クリンスマン監督の対決となった。

　前半を0-0で折り返した一戦は、後半開始33秒にサウジアラビアがFWアブドゥラ・ラディフのゴールで先制した。

　その後、韓国の攻撃を受けるもなんとか持ちこたえていたが、アディショナルタイム10分が取られたなかで同9分、途中出場の韓国FWチョ・ギュソンに頭で押し込まれて土壇場で同点に追い付かれた。

　延長の前後半30分でも決着はつかず、試合はPK戦へ。2人目までは両チームがともに成功したが、サウジアラビアは3人目のMFサミ・アル・ナジェイ、4人目のMFアブドッラフマーン・ガリーブが連続で失敗。韓国の4人目に決められたら終わり、という状況で、韓国のキッカーであるFWファン・ヒチャンがPKを蹴る前にマンチーニ監督がベンチを退いてロッカーへと向かう通路を通っていく様子が国際映像にも映し出された。

　その直後、ファン・ヒチャンのPKが決まり、サウジアラビアはPKスコア2-4で敗退となった。この行動について、マンチーニ監督は試合後の会見で「試合が終わったと思っていたので謝罪したい。選手には感謝をしたい」と、弁明。また、同点弾を浴びた後半アディショナルタイムについて「10分は考えられない」と、頭を抱えていた。