GK鈴木彩艶へ「シンプルに弾けば」に違和感 大先輩が送るエール「間違いなくここから」

西川周作が鈴木彩艶にエール【写真:轡田哲朗】
西川周作が鈴木彩艶にエール【写真:轡田哲朗】

浦和の西川周作、元同僚GK鈴木彩艶へ温かなエール

 浦和レッズのGK西川周作は、沖縄県でのトレーニングキャンプ中の1月30日の練習後に取材対応し、昨夏までチームメイトだった日本代表GK鈴木彩艶について「間違いなく、ここから」とアジアカップの決勝トーナメントでの戦いにエールを送った。

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 37歳のベテラン西川は2014年にサンフレッチェ広島から浦和へ移籍。その当時に、浦和レッズジュニア(小学生チーム)のGKだったのが鈴木だった。トップチームのトレーニングマッチの前座でジュニアチームがプレーした時には、鈴木の好プレーに対して西川が大きな拍手をして励ましていたこともあった。その2人は、鈴木が浦和の下部組織で順調に昇格し、プロ契約を結んでトップチームに帯同するようになってからはチームメイトとしてプレー。昨夏に鈴木がベルギーへと移籍していた。

 その鈴木は森保一監督が率いる日本代表に選出されてアジアカップを戦っているが、グループリーグでのプレーでは批判を集めた。西川はSNSに浦和のジョアン・ミレッGKコーチをはじめ、昨季のGKトレーニングに関わるスタッフと選手の写真を投稿しながらエールを送っていた。

 パリ五輪世代の21歳GK鈴木のプレーが批判を集めたことについて、自身もロシア・ワールドカップ(W杯)アジア予選で日本の正GKを務めた経験があるだけに「みんなが(日本代表に)期待しているからこそだと思うんですよ」と話す。

 一方で「GKからしたらGKにしか分からないところもあるので。報道で『時間帯を見てシンプルに弾けば』と(見たけれども)、どういう弾き方をすれば良かったかなどの細かいところは、少なくとも浦和レッズのGKチームにしか分からないこともありますから」と、話した。

 また、西川は「昔よりSNSも普及して良いところも悪いところもあるけど、そういう部分を理解して応援する人が利用してほしいというのが僕の願いです」とも話している。

 西川はアルベルト・ザッケローニ監督が率いた2011年のアジアカップで優勝メンバーに名を連ねている。当時は川島永嗣が正GKだったがグループリーグのゲームでミスがあり、第2戦のシリア戦ではジャッジは不可解だったが退場処分になってPKを与えた場面で西川が途中出場する関係だった。それでも川島は準決勝の韓国戦ではPK戦の勝利に導き、決勝のオーストラリア戦では相手FWハリー・キューウェルとの1対1をファインセーブするなど優勝に大きく経験した。

 そうしたことも踏まえ、西川は「間違いなく、ここからですからね。予選は1位でも2位でも、そんなに関係ないと思うんですよ。実際、イラクも負けてしまったわけですから。(大会は)これからなんじゃないかなと。またGKチームみんなで応援したいですよ。楽しみです」と話した。

 決勝トーナメントで鈴木を継続起用するかは森保監督の判断になるが、川島の復活劇や鈴木の成長とポテンシャルを間近で見てきた西川は、大きな期待を込めて笑顔でエールを送っていた。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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