「日本は苦戦しているね」 V本命国がなぜ…アジア杯参戦のJ助っ人がズバリ指摘【現地発】

オーストラリア代表のミッチェル・デューク【写真:ロイター】
オーストラリア代表のミッチェル・デューク【写真:ロイター】

サウジアラビアと韓国の勝者とベスト8で対戦へ

 オーストラリア代表は1月28日、ベスト16の試合でインドネシアに4-0と快勝して準々決勝へ進出した。グループリーグでは初戦のインドに2-0、第2戦のシリアには1-0と連勝し、第3戦のウズベキスタンには1-1と引き分けたものの、決勝トーナメントに入ってさらに調子を上げてきている。

 FC町田ゼルビアに所属するミッチェル・デュークは初戦と第2戦に先発。グループリーグの突破を決めたあとの第3戦はベンチ外となり、ベスト16の試合ではベンチスタートとなり、60分から途中出場した。

 試合後、デュークはまずオーストラリアの調子について「今非常にいいと思う。グループリーグでいい戦いをしていたインドネシア相手にクリーンシートだったし、4ゴールが取れた。勝つことが大事だったので、まだ改善する部分はあるけれども、これからもっとよくなるよ」と語った。

 自身はシリア戦で負傷して第3戦を欠場したと明かし、「もう100パーセント。いや、100パーセントだったら今日のシュートは決められたかな」と1度あった絶好機を外したことを悔やんで苦笑いした。

 日本戦はすべてテレビで見ていたと言い、「日本は苦戦しているね」と振り返った。その理由として「アジアのレベルが上がっているよ。日本でも簡単に勝ち抜けないくらいほかの国が強くなっているのが原因だ」と分析してみせた。

 だが、2023年にはドイツをアウェーで破ったチームがこんなに苦労するのはおかしくないだろうか。そう聞くとデュークは「それは日本人がいつも高いところを求めるからだ。日本は常に要求するレベルが高いから、そう見えているだけだ」と、日本チームを擁護した。

「日本とは決勝で会いたいね。僕にとって日本は特別な国だし、決勝で対戦することになれば2011年カタールアジアカップ決勝の再現になるから」

 そして最後は「また町田で会いましょう。戦力がすごいから競争が激しいけど、そのぶんJ1でもいい順位になるんじゃないかと期待しているんだ」と明るくスタジアムをあとにした。

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森 雅史

もり・まさふみ/佐賀県出身。週刊専門誌を皮切りにサッカーを専門分野として数多くの雑誌・書籍に携わる。ロングスパンの丁寧な取材とインタビューを得意とし、取材対象も選手やチームスタッフにとどまらず幅広くカバー。2009年に本格的に独立し、11年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で開催された日本代表戦を取材した。「日本蹴球合同会社」の代表を務め、「みんなのごはん」「J論プレミアム」などで連載中。

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