森保J、インドネシア戦の出場全16選手「パフォーマンス査定」 満点評価3人も残った“不安材料”【現地発】

インドネシア戦出場の16選手を査定【写真:Getty Images】
インドネシア戦出場の16選手を査定【写真:Getty Images】

インドネシア戦の出場メンバー16選手を5段階査定

 森保一監督率いる日本代表は、1月24日にカタール・ドーハで行われているアジアカップのグループリーグ第3戦を迎え、インドネシア代表に3-1で勝利した。これによりベスト16入りが決定。2位でグループを抜けて決勝トーナメントへ進む。

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 森保ジャパンは第2戦のイラク戦から先発メンバーを8人入れ替え。GKに鈴木彩艶を据え、最終ラインは毎熊晟矢、冨安健洋、町田浩樹、中山雄太、中盤は遠藤航と旗手怜央が務めた。2列目は昨年9月のトルコ戦で先発した堂安律、久保建英、中村敬斗が並ぶ布陣となった。1トップは上田綺世が今大会初先発を飾った。

 立ち上がり2分にMF堂安律からのパスを受けたFW上田綺世が右サイドのペナルティーエリア内で中央を向くと、相手DFに抱えられて転倒。当初はノーファウルの判定だったが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による介入でオンフィールドレビューが実施されPKの判定に。これを上田が自ら決めて前半6分に先制した。

 さらに後半6分、MF中村敬斗がキープしたところで左サイドを回り込んだ堂安にパスが通り、ゴール前を横切るラストパスにファーサイドで合わせた上田が押し込んで2得点目。代表通算10ゴールとなる一撃で2-0とリードを広げた。さらに同43分には上田のシュートから相手のオウンゴールを誘発。“ほとんど”ハットトリックで勝利に貢献した。後半アディショナルタイムには失点を喫したが、3-1で勝利。ここでは各選手たちのパフォーマンスを振り返るべく、出場16選手を5段階評価(最高が5つ星★★★★★)で査定する。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

   ◇   ◇   ◇

<GK>
■鈴木彩艶(シント=トロイデン)=★★★★☆
 2試合では悔しい思いもしたが、堂々とゴールマウスに立ち、守り切った。高精度のフィード一発でチャンスを作り出し、決定機も演出。前線を見て、強みをしっかりと出すプレーは決勝トーナメントでも生きてくるはず。

<DF>
■中山雄太(ハダースフィールド)=★★★☆☆
 試合の入りでは少しミスもあったが、守備をメインに対応。もう少し精度の高いクロスを上げたかったか。

■冨安健洋(アーセナル)=★★★★★(→後半37分OUT)
 イラク戦で苦戦したラインコントロールを見事に修正。首を振ってラインを高く保ちながら、縦へのパスも通す。1人いるだけでピッチの安定感が全然違った。

■渡辺 剛(ヘント)=※出場時間短く採点なし(←後半37分IN)
 今大会初出場。相手が仕掛けてくるなかで締める役割を全うした。

■町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)=★★★☆☆
 試合が進むにつれて頼もしさが増してきた。冨安に牽引されながら、食らいつく守備でリズムを生み出した。終盤、ペナルティーエリア外だったものの滑ってしまったシーンにはヒヤリとさせられた。

■毎熊晟矢(セレッソ大阪)=★★★★★
 2試合で停滞していた右サイドをこじ開けるダイナミックさ、追い越す動きを見せながらもインサイドに入っていく、多彩な攻撃で躍動。中村の決定機を演出したアクロバティックなパスも秀逸だった。

攻撃陣の満点評価は文句なしの上田、堂安も牽引も…久保の状態が不安

<MF/FW>
■遠藤 航(リバプール)=★★★☆☆
 直近2試合を経て徐々にコンディションが上昇。アンカー気味に中盤をケアしながらパスを散らし、球際の強さも見せた。

■旗手怜央(セルティック)=★★★★☆(→後半24分OUT)
 神出鬼没のボランチで、インサイドハーフにもポジションを取りながら豊富な運動量で自由に動き回った。ダイレクトプレーでチャンスを創出、出足も速かった。

■南野拓実(ASモナコ)=★★★☆☆(←後半24分IN)
 途中出場で守備への意識への高さ、切り替えの早さで貢献。最後の失点に絡んだクリアだけがもったいなかった。

■堂安 律(フライブルク)=★★★★☆(→後半41分OUT)
 1アシストで追加点に絡む活躍。前半は久保や旗手のポジションを確認しつつ気の利いた動きでバランスを取り、後半はアグレッシブにプレー。決定機3本、本人は悔しかっただろうが、気持ちで、姿勢で引っ張る姿はリーダーにふさわしい。

■伊東純也(スタッド・ランス)=※出場時間短く採点なし(←後半41分IN)
 短いプレー時間でも3点目をお膳立てするクロスはさすがとしか言いようがない。まるで必殺仕事人。

■久保建英(レアル・ソシエダ)=★★☆☆☆(→後半37分OUT)
 自由にポジションを変えながら、堂安とのコンビネーションは良かった。だが、ピッチの悪さが影響したのか細かなパスミスや球離れの悪さなどらしくないプレーも。少し状態が不安か。アイデアは豊富なので、中6日でコンディションを上げてもらいたい。

■佐野海舟(鹿島アントラーズ)=※出場時間短く採点なし(←後半37分IN)
 試合の途中からで守備に重きを置きながら前線へ顔を出すフレッシュさを発揮。旗手の穴をしっかり埋めた。

■中村敬斗(スタッド・ランス)=★★★☆☆(→後半24分OUT)
 完全に崩した決定機でポストに嫌われたが、“そこ”にいる嗅覚、枠に飛ばす能力の高さは健在。少ないチャンスを仕留めきる、欠かせない存在だと再度示した。

■前田大然(セルティック)=★★★☆☆(←後半24分IN)
 投入直後は相手も出てきており、スピード生かすスペースもあり。カウンターからの全速力が速すぎてDFは全く付いていけていなかった。ベスト16以降の一発に期待。

■上田綺世(フェイエノールト)=★★★★★
 本人も「FW目線では厳しい」と話したぐらい、オウンゴールにはなってしまったが、ほとんどハットトリック達成に近い。堂安との関係性の良さを試合の序盤から見せつけ、PKも強烈なシュートをお見舞い。決勝トーナメントも任せた。

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