日本代表戦、小野伸二解説に絶賛の声 天才ならでは指摘「意図伝えてほしい、パスに」

アジア杯グループリーグ第3戦・インドネシア戦で3-1の勝利【写真:ロイター】
アジア杯グループリーグ第3戦・インドネシア戦で3-1の勝利【写真:ロイター】

アジア杯グループリーグ第3戦・インドネシア戦で3-1の勝利

 森保一監督が率いる日本代表は1月24日、アジアカップのグループリーグ第3戦でインドネシア代表と対戦。3-1で勝利を収め、D組2位での決勝トーナメント進出を決めた。今大会初先発のFW上田綺世が2得点を決めるなど全得点に絡む活躍を見せた。

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 そうしたなか、試合を中継した「DAZN」の解説席で注目を浴びたのが、2023年シーズン限りで現役を引退した元日本代表MF小野伸二氏だ。その的確な解説には、SNS上でも絶賛の声が上がった。

 小野氏の解説は、選手目線のものが多い。前半6分の先制のPKの場面では「今のはいい動きをしました。身体を使いながら反転。ファウルっぽく見えましたけど(その後、ファウル判定に)いいプレーだったと思います。身体の使い方がうまかったので、(DFは)ああせざるを得なかった。DFからボールの位置が見えない」と上田の巧みな身体の使い方に着目した。

 また、選手たちが見せるアイデアや、クオリティーの高いプレーには迷わず賛辞を送る場面も多かった。

 例えば、後半9分にGK鈴木彩艶のロングフィードからMF堂安律、MF旗手怜央、そして再び堂安とつながった決定機の場面では「彩艶選手から本当に素晴らしいフィード。そして(堂安の)トラップ。そこから(旗手の)2列目からの抜け出しとワンタッチパス」と一連の連係プレーを振り返りつつ、シュートが枠から外れると「ああ、決めて終わりたいですねえ」と本音もこぼれた。

 続く後半16分、堂安が巧みなトラップからループシュートを狙った場面。ここでもシュートは惜しくも枠の外だったが、「見てください、このアウトサイド(のトラップ)。いや素晴らしいアイデアですね」と堂安のプレーに感嘆の声を上げていた。

 一方、日本を褒め称えるだけでなく、課題や問題点が見えれば、すかさず指摘する場面も。後半の立ち上がり、選手間のパスがうまくつながらなかった場面では「意図を伝えてほしいですよね、パスに」とコメント。日本屈指のパサーとして活躍した小野氏だからこそ非常に説得力のある言葉だった。

 また、点差を広げ、試合展開がオープンになり始めた状況では、チームとしての試合の運び方などについてもこのように言及していた。

「スペースが出てき分だけ、もっともっと前でいいっていう意識が強くなってミスが起き始めている部分もあるんですよね。(前に)急いでいく必要もないのかなと。行くところと行かないところ。すべてが行けるわけじゃない、スペースがあるからといって。そこらへんは工夫してほしいところではありますね」

「行ける時は行くべきではあるんですけど、行き過ぎてしまうとバランスが崩れる時もあるので、選手間で意識し合うのも大事かなというふうに思います」

 時に優しく、そして時に厳しく。選手としてプレーしている時と同様に広い視野でピッチを見渡していた小野氏の的確な解説はサッカーファンを唸らせていた。

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