長友佑都と同じ道を歩む現役慶大生Jリーガー 評価急上昇中の若者をプロ入りへとかき立てたもの
後半22分、左サイドでボールを受けた三田が縦にパスを通すと、攻め上がってきた高橋がヒールで落とした。そこに、武藤がギアを上げて走り込む。背番号「14」は、ワンタッチで追いすがるDFを振り切り、GKの股の間を通してネットを揺らした。
その試合後、お立ち台に登壇した武藤は、「途中から出たら決めてやろうと思っていた。手応えはある。ここまで外しまくってチームに迷惑を掛けた分、これから得点を量産したい」と語った。初々しさの残るその言葉には、確かな自信が垣間見えた。
「自分は、とにかく昔から負けず嫌い。一番にならないと気が済まなかった」
幼いころから負けん気が強かった。特にサッカーでは、その性格に拍車が掛かった。4歳のときに、地元・東京都世田谷区のバディSCでサッカーを始めた。「うまくなるためには大切」と、日が落ちるまで夢中でリフティングの練習をした。気づけば、小学4年で1000回を超えるまでになっていた。