9戦不発の本田に地元紙が最低点 「その火は中身がなくて残念」
退場者と並ぶチーム最低点
ACミランの日本代表FW本田圭佑は、2014年最終戦となった20日の敵地ローマ戦で先発して後半28分までプレーしたが、チームは0-0の引き分けに終わった。地元紙は、本田に対し、退場したコロンビア代表DFパブロ・アルメロに並ぶチーム最低点を与えて酷評した。
「ガゼッタ・デロ・スポルト」紙はアルメロと並ぶ最低の「5」点という厳しい評価だった。格上のローマのホーム戦でのドローという試合での採点「5」は失格を意味する。
「開始数秒後にシュートを放ち、デサンクティスが格好悪くかがみこんで守ったが、ほとんどそれだけ。13回ボールを失い、そのうち2回、相手にスピードのあるカウンター攻撃に転換された。ローマにそのチャンスを生かされ、ゴールを決められそうになった。前線の攻撃のスピードが緩んだ」
寸評では開始直後の左足で放った意外性のあったミドルシュート以外に見せ場はなかったとバッサリ。13回のボールロストの揚げ句、2回が相手の決定機につながったミスも厳しく指摘している。
また、この日のシュートは1回。ボール奪取は5回というデータも紹介している。最高点は、獅子奮迅の好セーブを連発したGKディエゴ・ロペスの「7」点となった。
一方、「コリエレ・デロ・スポルト」紙は本田に「5.5」点の評価。コロンビア代表DFクリスティアン・サパタ、MFアンドレア・ポーリと同じ低めの評価となった。最低点はアルメロの「4.5」点で最高点はやはりディエゴ・ロペスの7点だった。
一方、「トゥット・スポルト」紙は本田に対し、アルメロと並ぶ「5」点とチーム最低タイ。「試合開始180秒後、デサンクティスの好守を引き出したが…その火は中身がなくて残念だった」といきなりの一撃以降、鳴りを潜めた本田に苦言を呈した。最高点はディエゴ・ロペスの「7」点だった。
9試合連続で得点やアシストから遠ざかっている背番号10だが、前節ナポリ戦に続く、チーム最低評価。しかも、退場者と並べられるほどの採点でメディアの風当たりも強まっている。
そんな中、本田は来年1月にアジアカップオーストラリア大会に参加するため、最長1カ月間チームを離れることになる。チームは移籍市場でアトレチコ・マドリードのイタリア代表MFアレッシオ・チェルチら代役の獲得も検討している。アジア杯で不在の間のチームや代役の活躍次第では、ポジションを失う危険性もあるかもしれない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images