W杯創設96年後に出場国は48カ国に拡大 FIFAは現行方式より735億円増収と試算
1930年の第1回大会の参加国数は「13」 48カ国出場時の収益は7460億円に膨れ上がる
FIFA(国際サッカー連盟)の理事会が10日に開かれ、2026年ワールドカップから現行の32カ国から48カ国に出場国が拡大することが可決された。第1回の1930年ウルグアイ大会は13カ国で争われたが、創設から96年後に35カ国が増加することが決まった。
第1回大会は変則方式だった。グループリーグは4組に別れたが、1グループのみ4カ国で構成され、残りの3組は3カ国ずつ。各組のトップが決勝トーナメントに進出する形式だった。続く34年イタリア大会は16カ国に増枠となり、各代表はいきなりノックアウト方式のトーナメント戦を戦った。
続く改変は、第4回の50年ブラジル大会だった。第二次世界大戦の中断期間を経た開催となったが、参加16カ国でグループリーグは4チームずつ4組に分かれ、各組1位が決勝リーグに進む方式が採用されたが、3カ国が辞退したため、3カ国と2カ国のグループが一つずつ生まれてしまった。
54年の第5回スイス大会では参加国は16カ国に戻り、82年の第12回スペイン大会で参加国は24カ国に拡大。さらに98年フランス大会で現行の32カ国に増加し、2026年大会で再び拡大されることになった。
英公共放送「BBC」によると、FIFAは参加国を48カ国に拡大することで、収益が現行の方式よりも5億2100万ポンド(約735億円)増収となる52億9000万ポンド(約7460億円)まで膨れ上がるという。贈収賄事件でFIFA高官が次々に逮捕されるスキャンダルで失墜したFIFAだが、4年に一度の世界の祭典は巨大な集金マシーンと化している。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images