ミラン番記者は本田の“消極的残留”を指摘 「彼はベンチ要員として重要な選択肢だ」
本田は「戦術の犠牲になっている」
今季5得点6アシストの技巧派レフティであるスソに本田は対抗できない。だが、右ウイングの控えは本田以外にいないのが実情だ。先発は基本的に難しい立場だが、控えとしては貴重な駒であり、有事に備える必要があるという。
昨季からリーグ戦通算1得点3アシストと物足りない結果だが、ヴィンチ記者はモンテッラ監督が採用するシステムの影響を本田が受けているとしている。
「私はいつも言っているが、システムが本田にとっては問題だ。本田はモンテッラ監督の戦術の犠牲になっている。ひし形の中盤でトップ下、4-4-2なら右サイドでプレーできる。モンテッラは4-3-3でゲームしているので、本田がプレーできる場所は限られる。しかし、スソの代わりは本田しかいない。だから本田は6月までミランに残ると私は考える。1月の移籍メルカートでは出て行かないだろう」
ヴィンチ記者はこう語った。1試合消化の少ないミランは3位ナポリと勝ち点差2。モンテッラ監督は若手の才能を伸ばしながら、名門再建に道を順調に辿っている。もっとも本田はスソの陰に隠れて、いつ出場機会が巡ってくるか分からない状況。それでも右ウイングのサブ不在という消極的な理由から、背番号10は後半戦もベンチを温め続けることになるかもしれない。
【了】
倉石千種●文 text by Chigusa Kuraishi
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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