レバノン対中国の一戦で危険プレーもお咎めなし

　アジアカップのグループリーグA組レバノン対中国の一戦が1月17日、カタールのアル・トゥマーマ・スタジアムで行われたなか、前半にレバノン選手の足裏が中国選手の顔面に直撃する危険プレーが発生。中国選手の顔には傷跡がつきながらもノーカード判定になったことを受け、母国メディアは危険プレーを不問としたジャッジを非難している。

　問題のシーンは前半14分に起きた。レバノン陣内へ放り込まれたフィードをきっかけにルーズボールに反応したDFハリル・ハミスがクリアを試みるも、足裏が中国MFダイ・ワイツンの顔面に直撃。ダイ・ワイツンへの危険プレーに対して、VAR介入で反則チェックが行われたが、ノーカードで試合再開となった。

　試合は両者無得点でドロー決着に。グループ初戦でタジキスタン代表と0-0の引き分けで終わった中国は、この一戦でも勝ち星を得られずフラストレーションを溜める形となったなかで、母国大手メディア「SOHU」はこの試合を裁いた韓国人のコ・ヒョンジン主審による判定に非難の声を上げた。

　記事では「スローモーションで見ると、レバノンのDFハミスの行為は、スパイクが非常に鋭く、相手の顔を蹴ることで顔を傷つける可能性があるため、非常に危険であることが分かる」とその危険性を指摘。ダイ・ワイツンは顔に裂傷を負っただけで済んだが、深刻な被害をもたらし得るプレーとの見解でジャッジへの不当性も主張している。

「サッカーのルールでは、危険な動きがある限り、主審は反則に対してイエローカードの警告を与えることができる。深刻な場合はレッドカードを提示し、退場させることもできる。驚いたことに、韓国のレフェリーはそれを無視し、レバノンの選手に反則のペナルティを与えなかった」

　同メディアはレバノンDFの危険プレーを不問に付した判定に不満を露わに。15日に行われたグループEの韓国対バーレーンの一戦で中国人のマ・ニン主審が韓国側へイエローカード5枚を提示した事実をもとに「韓国人レフェリーの復讐」とも綴られるなど、判定を不服とする論調で伝えられた。