悔しさと経験を得た前橋育英“2年生CBコンビ” 青森山田に脱帽も「来年は優勝できる自信がある」
2年生4バックを統率した松田と角田 準決勝まで無失点も決勝で5失点完敗
9日に埼玉スタジアムで行われた第95回全国高校サッカー選手権の決勝で、前回ベスト8の前橋育英(群馬)は同4強の青森山田(青森)に0-5で完敗し、初優勝を逃した。
ともに初の頂点を目指した決戦。前橋育英は1回戦から準決勝までの5試合で無失点と、守備陣が抜群の安定感を保っていた。3年生のGK月田啓とともに堅守を支えてきたのが、最終ラインを形成した2年生カルテットだ。特に中央で門番として奮闘したのが、今大会の優秀選手にも選ばれた175センチのDF松田陸と、浦和レッズジュニアユース出身で180センチのDF角田涼太朗だ。
序盤から青森山田に一度も得点チャンスを作らせなかったが、前半23分に自陣の左を崩されて先制されると、この後に4失点を重ねた。松田は相手の強さについて、「それほどチャンスは作らせなかったと思うが、シュートの決定率が高かった。こういうところで決めるのが強いチーム。この差が出ました」と潔く完敗を認めた。
2人は以心伝心のカバーリングとマークの受け渡しで、6ゴールで得点王に輝いた1トップの鳴海彰人に仕事をさせなかった。ところが後半12分、MF嵯峨理久の右クロスに驚異的な跳躍力を見せ、胸でトラップしてから3点目を決められた。プロ顔負けの技術とシュート力だったが、角田は「クロスに対する反応の速さとそれを確実に決めてくる決定力に驚いた。あの3点目は悔しいけど、スゲーと感心させられました」と、全国トップチームのレベルの高さを肌で感じたという。
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