韓国エースFWソン・フンミン「我が国のために特別なアジア杯を」 スタッフ制して取材対応【現地発】

韓国代表のソン・フンミン【写真:ロイター】
韓国代表のソン・フンミン【写真:ロイター】

パリ・サンジェルマンのMFイ・ガンインが圧倒的な存在感も…

 韓国代表は1月15日、カタール・ドーハで行われているアジアカップのグループリーグ初戦でバーレーン代表と対戦し、3-1で勝利した。パリ・サンジェルマン(PSG)のMFイ・ガンインが決勝弾を含む2得点の大爆発。だが、前半だけでイエローカードが両軍合わせて5枚、計7枚が提示される衝撃の展開となった。FWソン・フンミン(トッテナム)はフル出場して攻守に活躍を遂げた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

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 韓国はエースFWソン・フンミンやMFイ・ガンイン、DFキム・ミンジェらタレントが揃って先発。中国審判団3人がゲームをコントロールする一戦で、前半は互いにヒートアップする激しい展開となった。ドーハは急に真夏の日差しを取り戻し、厳しいコンディション。まず前半9分にMFパク・ヨンウが警告を受けると、同13分にはキム・ミンジェが相手を後ろから倒して再びイエローカードが提示された。さらに韓国側は同28分にもイ・キジェが警告を受けた。

 バーレーンも同31分と、前半終了間際にMFモーゼス・アテデが倒れた際にまさかのボールを掴んで、ハンドによる警告を受け、前半から5枚のイエローカードが提示される展開となった。後半になってからも韓国サイドにはソン・フンミンのシミュレーションを含む警告が2度。会場は韓国ファンの大ブーイングに包まれた。これにユルゲン・クリンスマン監督は試合後の会見で「中国主審団がイエローカードを乱発して騒然だった」と怒りをにじませていた。

 試合は、前半38分にMFファン・インボムが先制点を挙げて折り返すと、後半6分にバーレーンが追い付いて同点。すると、ここから“イ・ガンイン劇場”が開幕した。同11分にはキム・ミンジェのパスをペナルティーエリア外からミドルシュートを決めて勝ち越しに成功。さらに同24分には落ち着いて追加点を挙げた。ソン・フンミンもノーゴールに終わったものの何度も決定機に絡む活躍だった。

 試合後、取材エリアに現れたソン・フンミンは韓国メディアの取材を受けたあと、他国の取材にも英語で対応。韓国スタッフが制しする一方で、飛んでくる質問に対して丁寧に答えていた。

「バーレーンとの試合は決して楽なものではないと予想していた。明らかにとてもいい準備をしてきたし、それを崩すのは難しかった。特に1-0でリードしたときはもっと良いことをしなければならなかった。でも最も重要なのは次の試合が非常に早く来るので、我々が試合に勝って次へ進むことだと思う」

 2011年、ドーハで開催されたアジア杯でソン・フンミンは初めて代表ゴールを決めた。だからこそ特別な思いもあるという。

「これは特別なこと。2011年のアジアカップは私にとって初めてのメジャー大会だった。カタールに戻ってきて4回目のアジアカップは特別なことだ。そして私は自分自身と我が国のために特別なアジアカップを作りたいとも思っている。長い旅になるので、そこに集中したい」

 約2分間の英語での取材対応も終え、次節のヨルダン戦に向けて切り替えていた。

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