高校選手権で優勝するために何が必要なのか? 22年間追求し、青森山田監督が出した結論とは
「そして出た結論は…」
「プレミアリーグで6年間を経験し、ポゼッションだけでも、カウンターだけでも、セットプレーだけでも勝てない。高校同士の戦いでも、ボールを持ちながらカウンターで負けること、PK戦で負けることを何度も経験してきた。そして出た結論は『全てできなきゃダメだ』。全てにおいて全国のトップクラスで磨きをかけなくては勝てないんだということ」
この選手権でも、特色のあるチームは数多く見られた。個人技やドリブルにこだわりを持つ野洲(滋賀)、聖和学園(宮城)のようなチームもあれば、5バックからのカウンターに活路を見出した佐野日大(栃木)のようなチームもあった。
どこかに突出した部分を持ち、その長所が存分に発揮されれば強さを発揮するチームは、見ている側からすれば面白い。
しかし、全国の舞台で勝つことを考えた時には、どのような試合展開にも対応できる力が必要であることを痛感した。そして「全てを兼ね備えるようにトータルで育成してきた世代」というこの年代で、ついに悲願の全国制覇を成し遂げたのだ。