森保ジャパン、ベトナム戦の出場全16選手「パフォーマンス査定」 “らしくない”最低評価は?【現地発】

ベトナム戦の出場メンバー16選手を5段階査定【写真:Getty Images & 2024 Asian Football Confederation (AFC)】
ベトナム戦の出場メンバー16選手を5段階査定【写真:Getty Images & 2024 Asian Football Confederation (AFC)】

ベトナム戦の出場メンバー16選手を5段階査定

 森保一監督率いる日本代表は、1月14日にカタール・ドーハで行われているアジアカップの初戦を迎え、ベトナム代表に4-2で勝利した。前半に2失点を喫し、一時はリードされる衝撃の展開。MF三笘薫(ブライトン)、DF冨安健洋(アーセナル)、DF中山雄太(ハダースフィールド)がベンチ外となったなか、元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏率いる難敵に苦戦を強いられた。

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 日本は先発メンバーにGKに鈴木彩艶を据え、最終ラインは菅原由勢、谷口彰悟、板倉滉、伊藤洋輝の現時点でベストメンバーの4人が並んだ。中盤は遠藤航と守田英正の盤石布陣。2列目には伊東純也、南野拓実、中村敬斗の“フランストリオ”が務め、1トップはパリ五輪世代の絶対的エース細谷真大が抜擢された。

 試合は序盤からペースを掴み切れず、南野が先制点を挙げるも、すぐさま同点とされ、セットプレーから勝ち越しも許した。その後、再び南野の同点弾、中村のゴラッソ弾で勝ち越し。後半に入って上田綺世が追加点を挙げた。

 ここでは各選手たちのパフォーマンスを振り返るべく、出場16選手を5段階評価(最高が5つ星★★★★★)で査定する。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

   ◇   ◇   ◇

<GK>
■鈴木彩艶(シント=トロイデン)=★★☆☆☆
 セットプレーからの2失点は反省。特に2点目で外に弾き切れず、かなり手痛いゴールとなった。組織的な守備も含めて、改善が急務。

<DF>
■伊藤洋輝(シュツットガルト)=★★★☆☆
 前半は思うように押し上げられないなかで、幅を取ってチャンスメイクするなど工夫が見られた。中村敬斗と連係面をもう少し強化できれば。

■谷口彰悟(アル・ラーヤン)=★★★☆☆
 ここまで見せていた安定感という面では少々物足りなかった。相手のハイラインやボール保持に苦労しつつも、クオリティーに助けられた。菅原があわや退場となりそうなシーンに関しては、ゴール前に残るファインプレー。

■板倉 滉(ボルシアMG)=★★★☆☆
 センターバック(CB)だけのせいではないが、セットプレーの失点は守備陣を中心に改善したい。ディフェンスリーダーとして期待するところ。大きなミスはなかった。

■菅原由勢(AZアルクマール)=★☆☆☆☆(→後半32分OUT)
 森保ジャパン第2次政権始まって以来のコンディションの悪さが目立ったか。初戦の緊張感はあったが、あわや退場というシーンも。ボールを奪い切れず、簡単に入れ替わられるなど「らしくない」プレーが目立った。日本のストロング伊東純也をより生かせるよう、第2戦以降で修正してもらいたい。

■毎熊晟矢(セレッソ大阪)=※出場時間短く採点なし(←後半32分IN)
 ここ数試合の安定したプレーは森保監督にとって、大きな収穫だろう。大舞台でも臆することなく堂々とした姿。このアジア杯でレギュラー奪取も可能だ。

前半で2ゴールを決めた南野拓実【写真:ロイター】
前半で2ゴールを決めた南野拓実【写真:ロイター】

“獅子奮迅”の南野拓実はMVP、中村のゴールもお見事

<MF/FW>

■遠藤 航(リバプール)=★★☆☆☆
 リバプールで連戦の疲労もあったか。細かいパスミス、持ち味のボール奪取もあまり発揮されず。相手が思ったよりもつないできて、ハマりきらないところがあった。それでも、もう少し早く解決策を見出したかった。

■守田英正(スポルティング)=★★★★☆(→後半32分OUT)
 運動量、ゴール前への顔出しと良さが光った。中盤で苦労したところもあったと思うが、何とかしようという気概を感じられた。

■佐野海舟(鹿島アントラーズ)=※出場時間短く採点なし(←後半32分IN)
 もう少し出場時間が長ければ、より持ち味を出せたか。ボール奪取から即攻撃につなげるシーンが見られたのは収穫だ。

■伊東純也(スタッド・ランス)=★★★☆☆
 前半はストロングを出し切れなかったか。菅原とのコンビネーションもこれまでどおりにいかず。左サイドに回ってからはやりやすさが見られた。

■南野拓実(ASモナコ)=★★★★★(→後半39分OUT)
 2ゴール1アシスト、文句なしのMVP。前半の嫌な流れの入りから少ないチャンスを仕留める形で先制点をマーク。勝ち越しを許したところでの同点弾もお見事だった。トップ下だが、本人が日頃から意識するファーストディフェンスでも奮闘。まさに獅子奮迅の活躍だった。

■久保建英(レアル・ソシエダ)=※出場時間短く採点なし(←後半39分IN)
 コンディションは調整中で先発は外れたが、前半のうちから救世主になるべくアップをスタート。ピッチに入るだけで会場の雰囲気を一変させ、即アシストを記録。やはり違いを作る男だ。

■中村敬斗(スタッド・ランス)=★★★★☆(→後半18分OUT)
 A代表デビューから6戦6発の驚異的な決定力は健在だった。日本を救う一撃。これまでの5ゴールで「スーパーゴールはない」と話していたなかでの超絶弾。アジア杯で決めることに意味がある。

■堂安 律(フライブルク)=★★★☆☆(←後半18分IN)
 後半に得点が欲しかったところで東京五輪世代の連係が光った。久保との関係性の良さから上田のフィニッシュ。3ゴールで終わるのと、4ゴールで終わるのでは違うなかで、久保との相性は良さそうだ。

■細谷真大(柏レイソル)=★☆☆☆☆(→ハーフタイムOUT)
 悔しい45分間になった。南野のように最前線での守備ももう少し発揮したかった。「活躍はあまりできなかった」と話したとおり、大会を通してさらなる発展につなげてもらいたい。

■上田綺世(フェイエノールト)=★★★☆☆(←ハーフタイムIN)
 コンディションが万全でないなか、45分間で1ゴール。ダメ押し点でチームを安心させた。ここからギアを上げて、エース街道を走れるか。

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