青森山田が悲願の選手権初制覇! 前橋育英に5発快勝で二冠達成、万感の黒田監督「長かったですね」
エース高橋の5戦連発となる先制弾で勢いに乗る
青森山田(青森)が悲願の高校選手権初制覇を成し遂げた。第95回全国高校サッカー選手権は9日に決勝が行われ、青森山田が前橋育英(群馬)を5-0で破り初優勝を決めた。ともに名門と呼ばれる両校が、学校としても県勢としても初優勝を巡って戦ったが、青森山田に軍配が上がった。
決勝は最初のワンプレーから波乱の幕開けになった、青森山田のキックオフはGK廣末陸に一度ボールを下げてロングフィードを狙ったが、前橋育英の2トップが果敢に突進。キックを体に当てて弾き返した。ボールはゴール方向から逸れたが、埼玉スタジアムは大きなどよめきに包まれた。勢い良く立ち上がった前橋育英は、攻撃的にゲームを進めていく。前半16分にはスルーパスに抜け出した高沢がGKと1対1になるチャンスを迎えたが、廣末のセーブに遭いゴールはならなかった。
しかし、先にゲームを動かしたのは青森山田だった。同23分、右サイドからのクロスに反応したMF高橋壱晟が左足ボレーで叩きつけたシュートを狙うと、前橋育英DFに当たってシュートコースが変わりゴールの中へ。卒業後のジェフ千葉入りが内定しているエースの大会全試合得点となる5試合連続5ゴールで、青森山田が1-0とリードを奪った。前橋育英にとっては、これが今大会での初失点となった。
前橋育英も直後の同27分、センターサークル内からのFKをゴール前に放り込むと、廣末が弾いたボールを中央に折り返し、フリーのMF大塚諒が合わせる決定機を迎えた。しかし、シュートはクロスバーの上に飛び絶好機を逸した。
前半終了間際の同45分、前橋育英は右サイドのFKからDF角田涼太朗がゴール寸前でボールを受ける絶好機を迎えたが、シュートを打ちきれなかった。するとアディショナルタイムに突入後、青森山田はMF嵯峨理久が右足シュートを決める。少ないチャンスを確実にゴールに結びつけた青森山田が、2-0とリードしてハーフタイムを迎えた。