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トルシエ元日本代表監督、森保ジャパンへの“番狂わせ”に自信 「サプライズは可能」【現地発】
日本代表、アジア杯初戦でトルシエ監督率いるベトナムと対戦
アジアカップが1月12日にカタールで開幕し、日本代表は14日のグループ初戦で元日本代表指揮官のフィリップ・トルシエ監督率いるベトナムと対戦する。2002年の日韓ワールドカップ(W杯)で日本を率いたフランス人指揮官は前日会見で、森保ジャパンとの一戦へ意気込みを語った。
試合の前日会見に臨んだトルシエ監督は、「このアジアカップに参加することができて、嬉しく思います。4年ごとにポテンシャルを示せる素晴らしい機会で、この大会にベトナム代表監督として参加できることは素晴らしいこと」と、大会に参加できる喜びを語った。
森保ジャパンの印象については「個人的に日本はこの大会を優勝できるチームの1つだと思っています。クオリティーの高い選手がいますし、彼らはヨーロッパのビッグクラブでプレーしています。また、この大会までの2年間でも素晴らしい成績を残しています」と、カタールW杯後、わずか1敗しか喫していないチームの戦いぶりを警戒した。
一方で「この試合を予選突破に向けた1つの過程だと考えなければいけません。3連勝できるのは、日本と韓国くらい。すべてのチームがそれをできるわけではありません。私たちはそれを理解していますし、日本戦がどうなっても、それは過程の一部です」と、グループ突破を見越して戦う意向を示した。
両国の力関係を把握しているトルシエ監督は、「それでも我々は、最初の試合で日本と対戦する準備はできています。サッカーの歴史を見ても、サプライズを起こすことは可能です。日本と10回戦えば、9回は負けるでしょう。しかし、同時に1回は勝てます。それが明日起きるかもしれません」と、番狂わせが起こる可能性にも言及した。
トルシエ監督が思い描いているのは、カタールW杯を戦った日本代表の姿だ。
「ラオス、カンボジア、シンガポール、ブルネイといった相手と試合をしたら、私たちは80%以上ボールを支配でき、相手の低いブロックをどう崩すかを考えるでしょう。しかし、日本のように素晴らしい選手を揃えるチームと戦う時には、リアクティブ(受け身)に戦わないといけません。
カタールW杯での日本のようにです。日本がドイツと戦った時、彼らはドイツのラインをすべて断ち切りました。スペイン戦でも同じようにして、彼らはマネジメントがうまくいかなくなりました。日本は彼らより上だったわけではありません。日本は彼らの邪魔をして、破壊したのです。
今回は私たちが、その立場にいることは明白です。しかし、リアクティブだからといって、100%ボールを放棄するわけではありません。そしてボール支配率が30%、20%、10%のチームでも勝てるということは、多くの試合で示されています。私たちは得られる少ないチャンスを逃さないようにしないといけません」
日本代表の監督としてW杯での決勝トーナメント進出や2000年のアジアカップ制覇、U-20W杯準優勝など実績を残したトルシエ監督だが、予選突破に向けた日本との初戦で、どのような采配を見せるだろうか。