W杯48カ国開催が濃厚も…英紙は大批判を展開 「健全なゲームには競争が必要。悲惨な選択だ」
日本も出場国拡大のタイミングでW杯初出場
そして、「今、ヨーロッパに本当に強いと言える代表チームがあるか? ノーだ。なぜなら必要がないからだ。欧州選手権の予選突破は簡単になり、強豪と呼ばれるチームには安心感がある。だからこそ、予選でもゲームは常に平凡だ。ワールドカップも同じになる」として、本戦だけでなく予選からも白熱したゲームは失われると糾弾している。
ワールドカップは1930年の第1回ウルグアイ大会が13カ国の出場でスタート。戦中で数が不揃いになることもあったが、続く34年イタリア大会から16カ国のフォーマットが固まった。その後、82年スペイン大会で24カ国、98年フランス大会で32カ国と出場枠が拡大し、2026年に48カ国になろうとしている。
かつて日本代表も、フランス大会で32カ国に出場チームが拡大されたタイミングで初出場を果たし、その後は連続出場を続けている。そのようにしてサッカーが国内の人気スポーツとして定着する国が48カ国への拡大時にも生まれるかもしれない。しかしながら、ゲームの質が明らかに低下してしまえば、ワールドカップ出場ということ自体への価値や大会の権威が低下することを招きかねない。
はたして、拡大路線の一途をたどるワールドカップの行く末はどのようなものになるのだろうか。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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