過去日本も率いたトルシエ監督は現在ベトナム代表を指揮

　日本代表は1月14日、アジアカップの初戦でベトナム代表と対戦する。ベトナム代表を率いているのは、2002年の日韓ワールドカップ（W杯）で日本の指揮を執ったフランス人のフィリップ・トルシエ監督であることもあり、この試合は大きな注目を集めている。ベトナム紙「Dantri」は、日本代表を率いていた当時と似たチーム作りをしていることに着目した。

　トルシエ監督は、昨年3月にベトナムの監督に就任したが、ここまで満足に行く結果を残せていない。2002年まで日本代表の指揮を執ったトルシエ監督は、日韓W杯で16強進出を果たした以外にも、2000年のアジアカップを優勝。また、U-20日本代表でU-20W杯準優勝を成し遂げたほか、シドニー五輪でU-23日本代表も指揮を執った。

　2000年の日本代表は6試合で21得点を記録し、圧倒的な強さでアジアカップを制している。記事では「無視できない事実として、トルシエ監督は日本代表の指揮を執っていた時、スター選手を重視しなかった。まったく同じことが現在のベトナム代表でも起きている。フランス人監督が重要視しているのは、選手のパフォーマンス。そして、トルシエ監督の目指すスタイルのチームを向上できるかどうかだ」と、伝えている。

「日本を率いていた当時、中田英寿という輝かしいスターがいた。24年以上も前にヨーロッパでプレーしていた稀なケースだった。だが、彼は2001年のコンフェデレーションズカップ決勝でASローマでの優勝争いを優先したいと表明してから、中田を日本代表から外そうとした。

　トルシエ監督はU-20代表やU-23代表も率いていたため、若い選手が自分のスタイルに合うと判断した場合に抜擢することを躊躇しない。これは今のベトナムでも全く同じことが起きている。トルシエ監督はチームからパク・ハンソ前監督の下で成功を収めていた有名なスター選手たちを外している。そして若い選手たちは初めての国際大会に挑む」

　2022年2月にはW杯最終予選の最終戦で日本とも1-1で引き分けたベトナムだが、トルシエ監督は大会初戦でサプライズを起こすことができるだろうか。