「調子に乗っていた」「引っ叩きたい」 堂安律、5年前からの“進化”…新たな自分に自信【現地発】
前回大会はベトナム戦で1ゴールを記録
日本代表MF堂安律が1月12日、ドーハでアジアカップ・グループリーグ初戦ベトナム戦(14日)に向けた練習に臨んだ。堂安は5年前の2019年UAE大会にも参加し、準々決勝ベトナム戦(1-0)で1ゴールを挙げて勝利に導いた。その後、5年の間に東京五輪、カタール・ワールドカップ(W杯)を経験。苦しかった昨年を乗り越え、2024年は新たな自分を見せる。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
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「(前回は)不甲斐ない大会でしたね。全くいいものを残せなかったと思っています。調子に乗っていた。今そういう自分に会えば引っ叩きたい」
2019年は当時20時。2018年の第1次森保ジャパンでA代表に初招集されてから、2列目のキーマンとして躍動し、攻撃の“顔”として臨んだ初めての公式戦だった。だが、アジア杯では通算2ゴールという結果には満足せず「不甲斐ない大会」になってしまった。
それから、10番を付けた東京五輪、ドイツ戦、スペイン戦の2ゴールを記録したW杯。ドイツ1部でプレーして自身を高めてきた。日本代表でも継続してプレーして数少ないアジア杯経験者となっている。
「もう5年も経ったかという感じ。やっぱりアジア杯を経験した選手も少なくなっていて、メンバーってこんなに変わるんだなって思いもある。ただ、いろんな選手と話しますけど過去の経験を、経験した選手が還元するというのはもう古い考えだと思っている。新しい選手がどんどん新しいことにチャレンジしないと結局何も変わらないですし、W杯の時も過去の大会を振り返って『ベスト16を超えたい』とかそういう時代じゃないのかなというのもある。常に新しい選手が新しい目標に向かっていくことが、今までの歴史を変えるキーかなと思っている。過去のことよりも、次は先のことに向けてやりたい」
現時点で堂安が見据えるのは今、そしてこれから先の未来。昨年は所属クラブでも思うようにゴールという結果を得られず、日本代表でも「苦しい期間」だったという。だが、
「いろんな経験をした上でここまできていますけど、今の自分が今までの自分の最高値。最高のコンディションでやっていると思っている。去年1年、苦しい期間ではあったと思っているけど、今自分のその期間を経て、また新しい自分を2024年に見せられると思う。その第1歩にアジア杯がなったらな、と思います」
前回大会ではギラギラした気持ちを前面に出す堂安らしさが光っていた。その強い思いは堂安の持ち味で、だからこそ東京五輪やW杯という大舞台で結果を残すことができた。その過程こそが財産となり、堂安の自信になっている。今大会はその集大成だけでなく、新たな自分とも向き合っていく。
「(5年前は)やってやるぞという気持ちは多分みんなに伝わっていたと思いますけど、『本当にこいつやれんのかな』という思いは多分皆さんもあったと思う。今は少なからず自分も経験を得て結果も出して、『本当にこいつやってくれんじゃないか』という思いに少しずつ変えられてきていると思う。それを、確信させる大会にしていきたい。そういう自分を見せたい。10番つけてからの一番の大きな大会なので、みんなを黙らせるのが一番いい機会でもあるし、結果に集中してフォーカスしながらやりたい」
大会が終わった時、「堂安の大会だった」と言われるよう必ずゴールを決めてくれるはずだ。