高校サッカー「タレント格付けランキング」 青森山田→大学経由プロ入り期待の逸材ら10人厳選

高校サッカーの「タレント格付けランキング」を紹介【写真:徳原隆元】
高校サッカーの「タレント格付けランキング」を紹介【写真:徳原隆元】

ベスト16以上に勝ち上がったチームの中から特筆すべき10人厳選で独自格付け

 第102回の全国高校サッカー選手権は、青森山田(青森)の2大会ぶり4回目の優勝で幕を閉じた。例年どおり、今大会でも有望タレントの活躍が目を引いたなか、ここではベスト16以上に勝ち上がったチームの中から特筆すべき10人を厳選し、活躍度&ポテンシャルを踏まえ、独自に「格付け」。「テクニック」「メンタル・判断」「将来性」の3項目を評価(最高が五つ星=★★★★★)しながら、ランキング化して紹介する。

■10位:原 康介(名古屋/MF/3年)
大会成績:4試合1得点

テクニック  :★★★☆☆(3)
メンタル・判断:★★★☆☆(3)
将来性    :★★★★☆(4)

 とにかく速い。速すぎる。初出場の名古屋をベスト8に導いた原は、スピードというずば抜けた一芸を持っており、ボールを扱う技術もある。この1年間でスピードを生かすプレーが成長し、ここから経験を積めばさらに伸びていくポテンシャルを持っている。

■9位:長 璃喜(昌平/FW/1年)
大会成績:4試合3得点

テクニック  :★★★★☆(4)
メンタル・判断:★★★☆☆(3)
将来性    :★★★★☆(4)

 スタメンでの出場が1試合もなかったこと、ベスト8でチームが敗れたこともありこの順位になった。だが、入学前から技術レベルと判断レベルの高さは折り紙付き。1年生であり、途中出場から3試合連続で値千金のゴールを決めたのは特筆に値する。

■8位:森 奏(堀越/DF/2年)
大会成績:5試合1得点

テクニック  :★★★☆☆(3)
メンタル・判断:★★★☆☆(3)
将来性    :★★★★☆(4)

 センターバック(CB)として的確なコーチングと身体能力の高さを生かした守備で最終ラインを統率する一方で、機を見た攻撃参加で前への推進力を発揮できる。試合状況によってFWに入るなど、ユーティリティーぶりも発揮。来年度はもっと点が取れるCBになって欲しい。

■7位:名和田我空(神村学園/MF/2年)
大会成績:3試合3得点

テクニック  :★★★★★(5)
メンタル・判断:★★★☆☆(3)
将来性    :★★★★★(5)

 チームはベスト8で敗れてしまったものの、名和田が持つ技術、戦術眼、状況判断能力、そしてポテンシャルはやはり凄まじいものがあると実証した大会でもあった。不本意な形で大会を去ってしまったため、最終学年でのさらなる奮起が期待される。

■6位:久保原心優(市立船橋/FW/2年)
大会成績:5試合3得点

テクニック  :★★★☆☆(3)
メンタル・判断:★★★★☆(4)
将来性    :★★★★★(5)

 プロ入り内定FW郡司璃来にばかり注目が集まったが、その隣にいた2年生ストライカーは試合を重ねるごとにどんどん成長した。安定したポストプレーと前線でのタメ、そしてシュートセンスを存分に見せたからこそ、今大会において郡司が躍動できたと言える。

大津エースMF碇は高校ナンバーワンアタッカーとしての存在感を発揮

■5位:碇明日麻(大津/FW/3年)
水戸ホーリーホック加入内定
大会成績:2試合0得点

テクニック  :★★★★★(5)
メンタル・判断:★★★☆☆(3)
将来性    :★★★★★(5)

 圧倒的な空中戦の強さとゴール前、中盤における抜群のポジショニングとテクニックは特筆もの。高校ナンバーワンアタッカーとしての存在感は見せた。ただ、3回戦で同じプレミア勢の昌平に敗れ、早々に大会をあとにしてしまったことでこの順位となった。

■4位:米谷壮史(青森山田/FW/3年)
大会成績:5試合5得点

テクニック  :★★★★☆(4)
メンタル・判断:★★★★☆(4)
将来性    :★★★★☆(4)

 FW郡司璃来(市立船橋)と並んで得点王に輝いた男は、屈強なフィジカルと瞬間的なスピードを生かしたポストプレーと裏抜けで多くのチャンスに絡んだ。米谷の前線での献身と推進力があったからこそ、中盤の選手が躍動できたと言っても過言ではない。

■3位:金山耀太(近江/DF/3年)
大会成績:5試合1得点

テクニック  :★★★★☆(4)
メンタル・判断:★★★★☆(4)
将来性    :★★★★★(5)

 今大会で最も名をあげた選手と言ってもいいだろう。センターバックの左、左ウイングバックと2つのポジションで変幻自在の攻め上がりと、ドリブル、ワンタッチプレーの質の高さを存分に見せつけた。1得点のみだが、多くのゴールに絡んでおり、近江の大躍進の立役者だ。

■2位:鈴木将永(青森山田/GK/3年)
大会成績:5試合3失点

テクニック  :★★★★☆(4)
メンタル・判断:★★★★★(5)
将来性    :★★★★☆(4)

 安定したキャッチング、シュートストップ、そして精度の高いキックとすべてのスキルが高い。メンタル面でも波がなく、安定感は抜群だった。無失点優勝を狙っていたが、結果は3失点。だが、優勝の陰に彼のビッグセーブがあったのは間違いなく、2度のPK戦勝利も鈴木のおかげ。大学経由でプロになれる逸材だ。

■1位:郡司璃来(市立船橋/FW/3年)
清水エスパルス加入内定
大会成績:5試合5得点

テクニック  :★★★★★(5)
メンタル・判断:★★★★☆(4)
将来性    :★★★★★(5)

 やはり彼がボールを持つとスタジアムの雰囲気は一変する。急加速とどのスピードでも落ちない技術をベースに、前からの積極的なプレス、ドリブル、隙あらば積極的に狙うシュートは相手にとって常に脅威だった。得点王という看板を背負ってプロへ羽ばたく。

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