青森山田が2大会ぶり4回目の優勝 初決勝の近江を3-1で撃破…観衆は5万5019人【高校選手権】
青森山田が後半に地力の差を見せる
第102回全国高校サッカー選手権は1月8日に国立競技場で決勝(観客数5万5019人)が行われ、青森山田(青森)が近江(滋賀)に3-1で勝利し、2大会ぶり4回目の優勝を果たした。
今年度の高円宮杯U-18プレミアリーグファイナルを制した青森山田は2回戦から登場し、飯塚(福岡)をPK戦の末に下すと広島国際学院(広島)、昌平(埼玉)を大差で下し、準決勝では市立船橋(千葉)との名門対決をPK戦で制した。
初優勝を目指す近江も2回戦からの登場で日大藤沢(神奈川)、3回戦でインターハイ王者の明秀日立(茨城)といった前評判の高いチームにPK戦で競り勝ち、準々決勝ではU-17日本代表やプロ内定選手も擁する神村学園(鹿児島)に4-3と点の取り合いを制すと、準決勝は地元東京の堀越(東京A)を破って決勝へ。滋賀県勢としては第84回大会で現清水エスパルスのMF乾貴士らを擁した野洲が優勝した時以来の頂点を目指した。
序盤から近江が自陣から高い技術力を発揮するも、敵陣に入ると青森山田の守備陣につかまり思うようにプレーされてもらえなかった。そうしたなかで前半34分には青森山田がMF杉本英誉が右45度付近から左足で斜めにゴール前へ入れたボールを受けたMF福島健太がワンタッチコントロールから右足シュートを決め、1-0の先制点を奪いハーフタイムを迎えた。
ハーフタイムに近江はFW小山真尋からMF山本諒への交代を実施。すると後半2分、アタッキングサードでMF浅井晴孔が前を向いて1枚外すと、左ウイングバックから右に流れてきた主将のDF金山耀太へ縦パス。金山がゴール前にラストパスを入れると、相手DFがクリアできなかったボールを山本が押し込み同点。交代策が的中する形になった。
それでも青森山田は後半15分、FW米谷壮史が相手センターバックとの競り合いを制すとそのまま抜け出してGKと1対1に。ドリブルでかわしてから流し込んだ米谷は、市立船橋の清水エスパルス入りが内定しているFW郡司璃来と並び得点ランキングトップに立つ大会5得点目での勝ち越しゴールとした。
さらに青森山田は後半25分、近江のコーナーキックをカットしたところから一気にカウンターで相手ゴール前へ。杉本のシュートが相手選手に当たってゴールに転がり込むオウンゴールにより、3-1と2点差に広げるゴールが生まれた。
局面、局面で近江の選手たちが高い技術を見せつつも、青森山田が全体的にゲームをコントロールする構図は最後まで変わらずこのまま試合終了。昨年は準々決勝での敗退になった青森山田が高校選手権の頂点に返り咲いた。