決勝進出の青森山田、戦い方のモデルは“鹿島” 指揮官が明かすヒント「1本中1本を決める集中力」

「ありがちなのは…乱れ打ち」

 その少ないシュートをモノにする展開について黒田監督はこうも話している。

「ありがちなのは、ミドルシュートもそうですけど、確率の低いシュートを乱れ打ちしてカウンター1本でやられてしまうこと。1本中の1本を決めるという集中力の高いチームになっている。昨年はアディショナルタイムで2試合勝って、準決勝はアディショナルタイムで負けた。このラスト5分の使い方にはこだわってきた。彼ら自身もそれを日々の中でやってくれて、良い判断で戦ってくれている」

 青森山田から巣立った選手の代表格がその鹿島の背番号「10」を背負うMF柴崎岳だが、青森山田の勝敗にこだわる姿勢は鹿島に通じるものがある。決勝の舞台でも、国内19冠を勝ち取ってきた鹿島のような勝負強さを見せて、悲願の選手権初優勝につなげることができるだろうか。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

 

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