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谷口彰悟、古巣・川崎は「崩れないと思う」 主力流出相次ぐ去就動向に見解【現地発】
アジアカップにおける日本代表としての戦いに言及
1月12日に開幕するアジアカップへ向けてカタール入りしている日本代表は7日、全体練習を行った。カタールのアル・ラーヤンに所属するDF谷口彰悟は、このオフに主力が続々と去った古巣・川崎フロンターレの状況にも見解を述べた。
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日本代表が全体練習を終え、個別のPK戦やシュート練習、守備陣のヘディング練習などが終わって三々五々引き上げていくなか、最後までピッチを走っていたのは谷口、MF旗手怜央(セルティック)、GK前川黛也(ヴィッセル神戸)の3人だった。
その中でも特に谷口には張り切って調整する理由がある。2022年カタール・ワールドカップ後の同年12月28日、カタールのアル・ラーヤンに移籍した谷口にとってこの地はホーム。地元のファンの前でより良いプレーを見せたいはずだ。
ピッチでの練習初日から谷口は半袖のユニフォームの下に長袖のインナーシャツを着ていた。「日本は寒かったし、また(ドーハのように)暑いところに来たので、しっかり汗かいて体温を調節しなければいけない」という理由で着ているという。
アジアカップに向けては「こういう大会は、今もそうですけど、大会期間中に別メニューでやっている選手とか、いろいろなことが起きるので、本当に全員がいい準備をしておかないと、簡単に勝てる大会ではない」と警戒心を強める。
「ワールドカップでも自分も十分経験したし、そういうことは周りにも伝えられるかなというのと、率先してやっていきたいという部分はあります。こういう大会ではチームの空気がすごく大事なので、みんなが同じ方向を向いて、優勝を勝ち獲る空気感をみんなで作れたらいいかなと思っています」
元日に行われたタイ戦に向けた日本代表の練習ではセンターバックからのさまざまなパスで攻撃の初手を作るパターンを練習していた。川崎フロンターレ時代に同じようなパスで起点となっていた谷口にとっては、慣れ親しんだ戦法と言えるだろう。
「そうですね。やっぱりアジアの相手だとボールを持つ時間が増えると思いますし、相手も引いてブロックを作ることが多くなってくると思います。そういう相手にセンターバックがボールを持つ時間は長くなるだろうし、どこにいかに効果的なパスだったり、テンポを出すパスだったりを出せるかは、大事になってくるかなと思います」と話し、自信を覗かせた。
谷口は最後に古巣の川崎から何人もの選手が移籍したことについて触れ、身を引き締めた。川崎は6日、DF登里享平(→セレッソ大阪)、DF山根視来(→LAギャラクシー)、FW宮代大聖(→ヴィッセル神戸)の移籍を発表。今オフ、例年以上に主力の退団が目に付くなかでも、古巣の未来に不安は感じていないようだ。
「みんな、いろんなところにチャレンジしているので、それはもう仕方ないかなと思います。やっぱりその気持ちはサッカー選手として抑えられない部分だと思いますし、そういう決断をした選手たちには、本当に頑張ってほしいなと思います。自分も負けないように頑張らなければいけないという思いと、(川崎は)しっかりしとしたチームだったので、そう崩れることはないと思っています」
(森雅史 / Masafumi Mori)
森 雅史
もり・まさふみ/佐賀県出身。週刊専門誌を皮切りにサッカーを専門分野として数多くの雑誌・書籍に携わる。ロングスパンの丁寧な取材とインタビューを得意とし、取材対象も選手やチームスタッフにとどまらず幅広くカバー。2009年に本格的に独立し、11年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で開催された日本代表戦を取材した。「日本蹴球合同会社」の代表を務め、「みんなのごはん」「J論プレミアム」などで連載中。