アーセナル攻撃陣に「ワールドクラスはいない」 元英代表DFが優勝への不安材料を指摘
リバプールOBキャラガー氏が失速気味のアーセナルを分析
イングランド1部アーセナルが優勝争いから一歩後退している。とりわけ大きな課題として浮かび上がっているのが、頼れる点取り屋不在の攻撃陣だ。元イングランド代表DFジェイミー・キャラガー氏は、アーセナルにはチームをタイトルに導く「ワールドクラスの選手がいない」と指摘している。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じた。
優勝争いに身を置くアーセナルだが、年末の連戦で急激にペースダウン。直近3試合は1分2敗と大きな足踏みとなり、現在は首位リバプールと5ポイント差の4位まで転落した。
ふくらはぎの負傷で離脱していた日本代表DF冨安健洋が大晦日のフルハム戦で復帰したものの、入れ替わりでウクライナ代表MFオレクサンドル・ジンチェンコが欠場となるなど、相変わらず負傷者の多さに苦しめられている。しかし、それ以上にここ数試合で課題として浮上しているのは攻撃陣の停滞だ。
「スカイ・スポーツ」によれば、アーセナルはここまで37得点を挙げているうち、セットプレーを除いたオープンプレーからの得点は20得点(リーグ13位)にとどまっているという。総得点に対する割合は54%で、この割合は過去の6シーズンのリーグ王者と比べても低い水準となっている。最も低かった2021-22シーズンのマンチェスター・シティでも71%、最も高かった18-19シーズンのシティは84%だった。
「スカイ・スポーツ」で解説を務めるキャラガー氏は、タイトルを獲得するためには「もっとオープンプレーから得点を奪う必要がある」とアーセナルの課題を指摘する。
ジェズス、マルティネッリ、サカらは優秀なタレントだが…
そして、アーセナルの攻撃陣にはFWガブリエウ・ジェズス、FWガブリエウ・マルティネッリ、FWブカヨ・サカ、MFマルティン・ウーデゴールと優れたタレントは揃っているものの、歴代王者たちにはもれなく存在していた“ワールドクラス”の選手がいないと感じているという。
「アーセナルのフロントフォーは全員がトッププレーヤーだが、ワールドクラスの選手はいない。サカはワールドクラスになれる選手だとは思うが、リバプールがリーグ制覇を成し遂げたのは彼らにモハメド・サラーがいたからだ。シティが過去にタイトルを獲ったのも(セルヒオ・)アグエロがいたからだ。今は(アーリング・ブラウト・)ハーランドがいる。アーセナルはリーグタイトルを獲るための十分な戦力があるだろうか? 今のアーセナルにワールドクラスの選手がいるかと聞かれれば、私はノーと言うだろう」
今冬の移籍市場ではブレンフォードのイングランド代表FWイバン・トニーに獲得が噂されている。ミケル・アルテタ監督のチームは頼れるストライカーを加え、後半戦の巻き返しにつなげることができるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)