森保ジャパン、トップ下堂安&右サイド伊東が共存 “新たなオプション”はアジア杯での秘策に?【コラム】

堂安律と伊東純也のコンビネーションで攻撃の流れを変化【写真:徳原隆元】
堂安律と伊東純也のコンビネーションで攻撃の流れを変化【写真:徳原隆元】

堂安は後半から出場

 森保一監督率いる日本代表は1月1日、タイ代表と対戦して5-0で勝利した。前半は新戦力を試しつつ、連動性がなかなか見られなかったなかで後半からMF堂安律、MF中村敬斗を投入。右サイドで先発していたMF伊東純也との“共存”はアジア杯に向けての森保ジャパンの新たなオプションとなった。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

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 流れを変えたのはやはり、経験豊富な2列目だった。後半から入った堂安、中村、伊東が攻撃に迫力をもたらした。

 2列目は左から中村、トップ下に堂安、右は伊東が務めた。初めての組み合わせとなったなか、オプションとして森保ジャパンの新たな武器の可能性を見せた。

 アジア杯では今回のタイ戦のように前半膠着した状況で後半からギアを入れないといけない場面は出てくる。そのなかで、堂安と伊東が共存するシーンは本大会でも可能性があるだろう。堂安自身も手応えを得ていた。

「間で受けることを意識しながら、純也くん含め個の能力が高い選手がいたので、前にシンプルにつければ自分がボックスに入っていけばチャンスが生まれると思っていた。前半から見ていても、はがせる時には全選手がはがせていた。その後のクオリティー次第かなと思っていた。後半、早めの時間に点を取れたので良かった。前半を見ながら、歓声もなかったので静まり返っていたので。初招集の人たちを含め緊張感があって、上手いシーンはあったけど最後のわがままさが欠けていると思った」

 タイ戦の後半5分、中央の堂安が右サイドを駆け上がる伊東へ絶妙なパスを供給。伊東が中へ切り込み、最後はMF田中碧が決めて先制点を奪った。堂安と伊東の連係から生まれた先制点だった。伊東との関係性について堂安はこう話している。

「試合中はFWでも右に流れてもいいと森保さんにも名波さんにも言われていた。純也くんもチーム(スタッド・ランス)で前をやったりしているので生かしてあげられるかな、と」

 これまで経験のなかった組み合わせだったが、堂安のトップ下は新たな可能性を示した。アジア杯でもMF南野拓実やMF久保建英がトップ下候補ではあるものの、攻撃パターンが増えれば増えるほど日本代表にとっては可能性が広がる。本大会でもすぐに活用できるオプションを手に入れたことはタイ戦での大きな収穫だ。

 2011年以来、3大会ぶりの優勝を目指す日本。新たな武器も磨き上げ、さらなる進化を見せてくれることだろう。

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