森保ジャパンのアジア杯「ベスト布陣」 日本代表OBが考える必勝パターンとオプションは?【見解】
【専門家の目|栗原勇蔵】2列目の伊東、久保、三笘と1トップの上田は有力
森保一監督率いる日本代表は1月1日、今月12日にカタールで開幕するアジアカップに向けたメンバー26人を発表した。昨年12月に左足首を負傷したMF三笘薫は招集されるも大会初戦に出場できるかはまだ不透明だが、2011年大会以来となる優勝を狙う森保ジャパンのベストメンバーを元日本代表DF栗原勇蔵氏に考察してもらった。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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GKは前川黛也(ヴィッセル神戸)、鈴木彩艶(シント=トロイデン)、野澤大志ブランドン(FC東京)の3人が選ばれたが、元日のタイ戦(5-0)でもゴールマウスを守った鈴木が有力だと日本代表OB栗原氏は考える。最終ラインは唯一、左サイドバック(SB)が流動的と考えているようだ。
「GKは鈴木彩艶で、センターバックは鉄板の冨安健洋(リバプール)と板倉滉(ボルシアMG)の一択。右SBは菅原由勢(AZアルクマール)が堅いと思いますけど、左SBが一番難しいですね。伊藤洋輝(シュツットガルト)も中山雄太(ハダースフィールド・タウン)もどちらかと言えばディフェンシブな選手なので、まずは伊藤なのかなという気がします」
コンディション面の懸念を除いて考えれば、ボランチは遠藤航(リバプール)と守田英正(スポルティング)、攻撃陣は伊東純也(スタッド・ランス)、久保建英(レアル・ソシエダ)、三笘薫(ブライトン)、上田綺世(フェイエノールト)という顔ぶれが堅いだろう。
「ボランチは遠藤と守田。2列目は久保がトップ下をやって、伊東と三笘がサイド、1トップは上田じゃないでしょうか。森保監督の中でFWは上田のようなタイプが理想だと思います。今の日本のベストと言ったらたぶんこのメンバー。上手くいっているなかで敢えて変える必要はない気がします」
こと4-2-3-1のベストメンバーに関しては固まりつつある印象があるなかで、栗原氏は「3バックにするオプションはある」と3-5-2のプランにも触れている。
「冨安と板倉に谷口(彰悟/アル・ラーヤン)を加えるのか、それとも伊藤か。2トップにするなら、上田と細谷(真大/柏レイソル)、あるいは細谷の代わりに前田大然(セルティック)や浅野拓磨(ボーフム)を入れてもいい」
大会制覇までには計7試合を戦う過酷な戦いとなるなかで、森保監督の手腕にも注目が集まる。
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。