静岡学園が2回戦で敗退 初出場の広島国際学院がPK戦の末に大金星【高校選手権】
広島国際学院が3回戦へ
第102回全国高校サッカー選手権は12月31日に首都圏8会場で2回戦を行い、浦和駒場スタジアムの第2試合では広島国際学院(広島)が静岡学園(静岡)にPK戦の末に勝利。初出場ながら3回戦へと進出した。
2年ぶり14回目の出場となった静岡学園は、両校優勝1回を含む2回の優勝経験を持つ。主将のGK中村圭佑が東京ヴェルディ、MF高田優が徳島ヴォルティス、FW神田奏真が川崎フロンターレに内定と注目を集め、29日の1回戦は明徳義塾(高知)に6-0で大勝した。一方で初出場の広島国際学院は、国立競技場で開会式の後に行われた28日の開幕戦で早稲田実業(東京B)に2-0で勝利して中2日でのゲームに臨んだ。
静岡学園が敵陣でプレーする回数が多くなった中で、前半17分に広島国際学院はFW野見明輝がセットプレーのこぼれ球に反応。至近距離からシュートを放つ決定機を迎えたが、静岡学園の中村がファインセーブで救った。一方の静岡学園も前半21分に波状攻撃から高田がボレーで狙ったが、広島国際学院のGK片渕竣介が鋭く反応してファインセーブした。
さらに静岡学園は前半31分にパスワークで敵陣を崩し、MF庄大空がGKもドリブルでかわしてシュートを流し込みにかかったが、必死に戻ったDF岡田康誠がゴールライン上でクリア。前半を0-0で終えた。
広島国際学院は後半から「10番」のMF石川撞真を投入。すると後半9分、右サイドからのラストパスがペナルティーエリア内の石川へ。ボールを受ける前に足を滑らせて体勢を崩してしまった石川だが、ギリギリで立て直すと右足シュートを突き刺して1-0の先制ゴールを奪った。
先制を許した静岡学園は選手交代で庄をインサイドハーフにシフト。すると後半15分、最終ラインからのボールに抜け出した庄は距離を詰めてくるGKの頭上をふわりと浮かせたループシュートを決めて1-1の同点に追いついた。両チームとも交代によってつけた変化でゴールを奪い合った。
静岡学園は後半26分、ラストパスを受けた神田がGKと1対1の決定機を迎えるもシュートはゴールポストを直撃。一方の広島国際学院もアディショナルタイムに野見が抜け出すも1対1を中村に当ててしまいゴールならず。スコアは動かずPK戦での決着となった。
PK戦では静岡学園が1人目と3人目が失敗。広島国際学院も3人目が失敗したものの、PK戦のスコア4-3で勝利。初出場ながら2連勝を飾り、年が明けて来年1月2日の3回戦で青森山田(青森)と対戦する。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)