堂安律が切り開く新たな道…代表初経験のFW起用の可能性が浮上 “動き出し”を参考にする選手は?
堂安律が動き出しを参考にする選手は…G大阪時代の先輩
日本代表MF堂安律は12月31日、元日の国際親善試合タイ戦からスタートする2024年に新境地へ挑戦する。タイ戦では途中出場が濃厚のなか、同日に行われた会見で森保一監督がFW起用の可能性を明言。堂安自身も新たなポジションへ意欲を見せた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
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「2023年は内容自体は良かったけど結果がついてこなかった年ではあった。数字自体ついてくれば……という自分の感覚もありますし、2024年はやっぱもう1度ゴール意識して数字意識したいと思う。今年よりも来年の方がシュートの数を意識したい。圧倒的にシュートの数がちょっと減ったと思う。今年、自分らしさが減っていたという印象がある。自分が一番調子いいときはいつかなと考えてやっぱシュート打っているときやし、賢くなりすぎてバックパスしている自分はあんまり良さは出てない。どんどん振っていく変化が必要かなと思います」
2023年、所属クラブのドイツ1部フライブルクでも「数字には満足していない」という堂安。再スタートとなる24年では新たなポジションに挑戦する可能性が出てきた。森保監督は会見で「基本的には(南野)拓実にもトップのポジションをしてもらうことを考えつつも伊東純也であったり、堂安律であったりもトップなのかゼロトップなのかというところを。というのも、FWが(細谷真大の)1人になった(上田綺世と浅野拓磨が欠場するため)のでそこもいろいろと考えて明日の試合の中ではチャレンジしていきたい。戦術の幅を広げていくのもいい機会」と話した。日本代表ではまだ経験のないFW起用を示唆した。
途中出場が濃厚ながら、プロキャリアをスタートさせたガンバ大阪では長谷川健太監督のもとFW起用されていた。J1初ゴールを含む2ゴールを挙げた2017年4月21日大宮アルディージャ戦でも2トップの一角として躍動。過去の経験と、フライブルクで培ったDFの背後への抜け出しを生かすチャンスとなった。
「背後に抜ける動きは(フライブルクの)監督にもすごく求められて、去年よりもやっぱ今年は自分自身、ブンデスで対策されているなと感じる。ボールを持ったとき以外にはずせる選手にならないというのは監督とコミュニケーションとったなかで、トライしているところ。ブンデスのリーグを見ていると分かると思うけど、スペースが結構空いているのでプレスが高めに来る。それは自分自身、数字を狙うのに一番効率的かなと思ってプレーはしている」
背後への抜け出し方は、ほかの選手を見てイメージを高めている。
「海外の選手の動きだったりとか、僕が18歳の時、阿部くん(阿部浩之=湘南ベルマーレ)の動き出しはすごく参考していた。彼のプレーを思い出しながら。紅白戦でマッチアップしていたので、彼の動きは脅威だったなって感じています。(11月の)ミャンマー戦のゴールなんかも背後に抜けてのゴールは自分らしくないゴール。少しずつですけど自分のものにできてきているかなと思います」
新たな武器を磨き上げるべく、タイ戦に挑む。「背後の動きとか試せる自分自身いい機会になる」。堂安律の新境地を切り開くチャンスだ。
「体調不良の選手とか怪我人がいる中でアクシデントは今回だけじゃないと思う。これからアジア予選、アジアカップでやっていくこともあると思う。新しいこと、トライしたいというのは(森保監督が)言っていましたし、いつも準備はできているので、自分の良さは出るポジションなのかなと思います」
森保監督はアジア杯への強化試合となるタイ戦ではFW細谷真大の先発出場を明言しているが、2024年、まだ見ぬ森保ジャパンの“顔”も心待ちにしたい。