V候補“静学”に叩きのめされ完敗 明徳監督、スタメンの1、2年生へ「ここからどうするかと問う」【高校選手権】
高校選手権1回戦で静岡学園に0-6完敗
第102回全国高校サッカー選手権は12月29日に首都圏8会場で1回戦の試合を行い、浦和駒場スタジアムでは静岡学園(静岡)が明徳義塾(高知)に6-0で快勝した。敗れた明徳義塾の小松晃監督は、スタメン7人が1、2年生だったことを踏まえて「ここからどうするかと問いかけていく」と成長への糧にする狙いを話した。
3年ぶり9回目の出場となった明徳義塾は前半3分にセットプレーの2次攻撃から失点。さらに前半16分にもリードを広げられた。小松監督は前半で大量失点してしまうことも覚悟したと話したが、実際には0-2でハーフタイムへ。「選手たちが良く踏ん張れたと思います」と称えた。
狙っていたのは、前線に早く預けて押し上げてサポートする逆襲だった。何回かはチャンスになりかけたが、その部分についても小松監督は「県レベルではできていたんですが、ボールを持っているほうも穴を狙う余裕がなく、走り込む側も見えなくなってしまう」と、差を感じたと話していた。
静岡学園はJリーグ内定選手を3人擁するだけでなく、高円宮杯U-18プレミアリーグのWESTでも優勝争いをした末に3位に入った全国トップレベルの力を持つチームだ。後半は「体力的にも厳しく、見えているマークなのに背中を取られてやられ、人数がいてもやられた」と4失点を重ねての試合に完敗と話す。それでも、スタメンの内に3年生が4人のみという構成で静岡学園と戦えたことを「これが全国のベースだと身を持って体験できて、ここからどうするかと問いかけていく。今までの練習で良いのかと。本当にいい経験です」と話し、対戦できたことを喜んでいた。
明徳義塾が来年の高校選手権の舞台に戻ってくることができれば、1、2年生で出場した選手たちがこの経験を生かして成長した姿を見せてくれるはずだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)