「初物尽くし」の正智深谷で光った初出場の2年生MF 中学時代からの“絆”で先制点をアシスト

「周りの良さを引き出す」とコーチも絶賛

 登録メンバーのなかで最も小柄な161センチのMFは、主将とともにボランチを形成。「最初は緊張したけど、徐々に慣れてきました。特に1点目をアシストできたのが大きかった」とハキハキ答えた。

 硬さなど微塵も感じられないようなプレーぶりだった。前半19分、敵陣に進出してパスを預かると、少しタメを作って右のスペースへ配球し、MF鈴木涼太の先制点をお膳立て。「シュートを打ちやすいようにワンクッション入れました」と事もなげに振り返る。

 前半終了間際には、海老塚が右から斜めにグラウンダーのロングパスを入れた。相手DFに先に触られたが、詰めていたFW新井晴樹が奪い返し、ちょこんと右に出したパスを小山が押し込んで2点目を奪った。

 新井のスピードを考え、相手DFが追いつけるかどうかという際どいところへ配球したのだ。1973年の全国高校総体で、児玉(埼玉)が北陽(大阪)を倒して初優勝した往時の主将だった金井コーチは、「体勢を崩しながら出したあのロングパスを見れば分かる通り、周りの良さや特長を引き出すのが実にうまい」と褒めた。

 

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