W杯やバロンドール候補ノミネートで脚光を浴びた長谷川

　2023年のサッカー界では数々の反響シーンがあったなか、英国のマンチェスター・シティ女子チームで活躍し、なでしこジャパン（日本女子代表）の中心的人物であるMF長谷川唯の今年の姿を振り返る。

　長谷川は東京ヴェルディベレーザでキャリアをスタートさせ、イタリアのACミラン女子、イングランドのウェストハム女子と渡り歩き、22年9月からシティ女子へと3年契約を交わした。今年8月にはイングランドプロサッカー選手協会（PFA）の選出する2022-23シーズンの女子年間ベストイレブンにも選出されている。

　また、なでしこジャパンとしても23年のオーストラリアとニュージーランド共催のワールドカップ（W杯）メンバーに選ばれ、卓越した視野と技術でチームを牽引してベスト8入りに貢献。フランスのサッカー専門誌「フランス・フットボール」が選出する23年のバロンドール候補にノミネートされるなど、女子サッカー界で世界的に注目を集める存在となった。

　そんな長谷川の姿は、プレー以外でも脚光を浴びる。活躍を見せたW杯のグループリーグ最終節スペイン戦で、長谷川は対戦相手のMFアイタナ・ボンマティ（FCバルセロナ）とユニフォームを交換した。長谷川とボンマティは過去、14年のU-17女子W杯でマッチアップした経歴がある。2人の再会、そしてユニフォームを交換するシーンは「友情は大切」「嬉しそう」「まるでお茶目な双子の姉妹みたい」「スペイン代表ユニの長谷川唯もいいな」「アイタナが日本のユニ着てる」と、ファンの心を揺さぶった。

　また前述したPFAの選ぶ年間ベストイレブンの授賞式に参加した長谷川が、シティ男子チームの面子と並んだ一枚も話題になった。女子チームからは長谷川に加え同僚のDFアレックス・グリーンウッドとFWカディジャ・ショー、男子のベストイレブンに選ばれたポルトガル代表DFルベン・ディアス、イングランド代表DFジョン・ストーンズ、スペイン代表MFロドリゴ・エルナンデスとともに写った集合写真がクラブ公式SNSで公開された。

　豪華な6人の並びには「凄い」「いい写真だ」「エグいメンツとハセユイ」「このメンバーかっこよすぎます！！」といったコメントが寄せられ、反響が広がっていた。改めて、長谷川が世界の最高峰の舞台で戦う戦士であると証明された一幕となっている。