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滝川第二のロールモデルはOBの岡崎慎司 「3試合13ゴール、10人が得点者」の舞台裏
自主性から生まれる人間性
ロールモデルとなるのが、現在レスター・シティで活躍するOBの日本代表FW岡崎慎司だ。1984年に黒田和生氏(現チャイニーズ・タイペイ代表監督)が滝川第二監督になると、「怯まず、驕らず、溌溂と」というモットーを掲げて活動してきた。岡崎に対しても「人間性」という部分を大きなテーマに接してきた。
この日のハーフタイム、前半にミスのあった選手には「驕りがあるんじゃないか」という言葉が松岡監督から掛けられた。それは、自身も滝川第二の選手として高校選手権に出場した松岡監督が「自主性というのは、裏を返せば責任感。そうやって自分たちで考えてやっていくことが、岡崎選手も言う人間性につながる」と話すように、伝統として受け継がれてきたテーマでもある。
次の対戦相手は、前橋育英(群馬)に決まった。松岡監督は「ベスト16で国見(長崎)に負けた自分を越えてくれという目標は達成してくれた。レベルの差は正直に言えばある相手になるが、だからこそ楽しみ。心を合わせて戦えばチャンスがある」と話す。そして、「子供たちが戦い方はしっかり考えると思う」と締めくくった。
今井も、もちろんそのつもりでいる。中1日の厳しい日程となるが「しっかり休んで、明日みんなでどうやって戦えば勝てるのかを考えたい。そして自分たちが誇れるサッカーを、怯まず、奢らず、溌溂とやりたい」と、滝川第二に伝わる伝統の言葉に力を込めた。自主性から生まれる人間性を育む名門は、6大会ぶりの全国制覇を虎視眈々と狙っている。
【了】
轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada
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