滝川第二のロールモデルはOBの岡崎慎司 「3試合13ゴール、10人が得点者」の舞台裏

松岡監督は「大会のなかで、心の部分が成長していると感じる」と評する

 伝統校の強みは自主性にあった。滝川第二(兵庫)は、3日の全国高校サッカー選手権3回戦で佐賀東に5-0と大勝し、全国制覇を果たした第89回大会以来6大会ぶりのベスト8進出。3試合13得点という記録もさることながら、それを10人の選手で奪っている。

 チームを率いる松岡徹監督は、「総合力をテーマにやってきた」と話す。ここまでの戦いぶりを「全員でハードワークしてやってくれている。大会のなかで、心の部分が成長していると感じる。みんなが気配り、思いやりができて、心のある人になろうという成長がある」と評している。

 そうした一面は、4-0でリードしたこの日の後半で、チームの5点目を決めたMF持井響太のゴールにもあった。背番号「10」を背負った持井は今大会、ここまでノーゴールだったが、松岡監督は「みんながなんとか持井に点を取らせてやろうとしているのを感じた」という。それが、実に10人が得点者として名を連ねてきた勝ち上がりにつながる。

 そして、キャプテンのDF今井悠樹について「今大会で成長している。彼のリーダーシップが一番」と目を細めた。

 今大会に臨むにあたり、12月中旬から練習試合を繰り返してきたが、そこで滝川第二は1勝もできなかったという。チームには危機感があったが、それが逆に今井を中心にまとまることにもつながった。今井は「どうやったらチームが勝てるのか、どうやっていったらいいのかとみんなで考えて、選手だけのミーティングも毎日やってきた」と明かした。そして、松岡監督からも「自分たちでやることが大事だ」という言葉があったのだと明かす。

 

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