スーパーボレーに劇的同点弾… 佐野日大が一条との激戦を制し18大会ぶり8強へ
二度のリードを追いつかれる苦しい展開も、PK戦で振り切る
全国高校サッカー選手権3回戦の一条(奈良)と佐野日大(栃木)の一戦は、5バックの左サイドバックを務めたDF梅澤崚が25メートルのスーパーボレーで先制点を奪った佐野日大が、PK戦の末に1998年度大会以来18年ぶりとなる8強進出を果たした。
会場の駒沢陸上競技場にどよめきが走ったのは前半19分だった。佐野日大から見て右サイドからのクロスを一条DFがクリアしたところ、ペナルティエリア左45度、ゴールから約25メートルの位置にポジションを取っていた梅澤が迷うことなく左足を振り抜く。高速シンカーのような軌道を描いた一撃は、一条GK本山善敏の手をかすめてサイドネットへ。大舞台で生まれたスーパーゴールによって、佐野日大が1-0と先制した。
その後同28分に、一条に細かなパス回しで崩され、MF加茂裕輝に強烈なヘッドを叩き込まれて同点に追いつかれたが、同40分に再びリードを奪う。右サイドを突破したMF野澤陸が中央に折り返すと、ゴール前でフリーになったFW大熊啓太がヘディングでねじ込み、2-1として前半を折り返した。
後半3分、梅澤が相手GKの弾いたボールをオーバーヘッド気味に狙い、ゴールを脅かす。その後は一進一退の攻防が続くなかで、ドラマが起きたのは同39分だった。一条の右CKから混戦となり、最後は加茂が魂を込めてこの日2点目となるゴールを押し込み、土壇場で2-2の同点に追いついた。
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