初の香港出身Jリーガー、来日3年間で出場なしも…「何を恥じることがある?」 34歳でも挑戦継続「まだ諦めていない」
元香港代表MFアオ・チョン、JFLからのオファーは断ってJリーグデビューに挑戦
J3いわてグルージャ盛岡の元香港代表MFアオ・チョンは、史上初の香港出身Jリーガーとして名を刻む。2021年の来日以降、Jリーグの公式戦出場はまだ叶っていないが、香港メディア「體路(スポーツロード)」のインタビューで「まだ諦めていない」と力強く語っている。
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現在34歳のアオ・チョンは母国の香港をはじめ、ポルトガル、中国のクラブを渡り歩き、香港代表として17試合にプレーしたなかには、日本代表との対戦も含まれる。
2021年4月に香港レンジャーズFCからY.S.C.C.横浜に完全移籍で加入し、史上初の香港出身Jリーガーとなるも、2年間でリーグ戦出場ゼロに終わって契約満了で退団。今年1月に岩手と契約したが、今季はリーグ戦のベンチ入りはなく、またも公式戦デビューはお預けとなった。
アオ・チョンは日本での3年間に関して「成功か失敗か」との問いに対して、「日本へ行ってサッカーをすることは若い頃からの夢だった。この3年間で何かを失ったとは思わない。日本で失敗したと言っても、僕はまだ頭を上げて前を向くことができる。ベストを尽くしてきたんだから、何を恥じることがあるんだい?」と答えている。
「日本のサッカーのレベルは全然違う。日本へ行き、日本人のスター選手たちを見て練習し、Jリーグの他のチームと対戦する。雰囲気や環境、施設、そしてサッカーチームとして存在することの意味を感じることが僕の夢だったんだ。日本語も覚えたし、何も失ったものはない。すべてが財産。唯一残念なのは、試合でプレーできていないことかな」
アオ・チョンはこれまでにJFLのクラブからオファーがあったことを認めつつ、Jリーグでの挑戦にこだわってきたと話す。
「僕はもうすぐ35歳になる。サッカー選手としてのキャリアには限りがあるし、年齢も問題になる。夢を持っているだけでは仕事ができるようにはならない。人から必要とされるかどうか、実力、年齢、すべてが大きく関わってくる。日本に来た時にはすでに年齢が高かった。もっと若ければ、3年で無理なら5年、それでも無理なら10年いて、挑戦できていたかもしれない、ただ、僕の思いはJFLにはない。Jリーグでなければダメなんだ。まだ諦めていない」
アオ・チョンは、自身の夢のために最後までチャレンジを続けることを誓っていた。
(FOOTBALL ZONE編集部)