青森山田監督が警告3枚を出した判定に不快感 「選手がかわいそう」と5発大勝にも笑顔なし
悲願の初制覇へ、初戦で受けたダメージ
後半9分までにMF嵯峨理久、MF高橋壱晟、FW鳴海彰人と主力3人が警告を受けると、前半の時点で3-0のリードを奪っていたこともあり、黒田監督は次々に3人を交代でベンチに下げた。そして「後半は少し怖くてボールに行けなかった。いつイエローが出るか分からない状況でしたから」と、2枚目の警告を受けることを危惧しての判断だったと明かした。
実際に、主審の判定に対して観衆からも疑問の声は多く上がり、どよめきが起こる判定も多くあった。黒田監督は、それがこの日のジャッジを象徴していると話した。
「観客がみんなどよめくということは、誰もがそうではないと思っていたということだろうし、レフェリーの在り方が普通でなかったことを示していると思う。3枚のイエローカードのなかに悪意があるものや、悪質なものがあったかと言えば、何もない。パフォーマンスと異議と取られたのか疑問なもので出た。サッカーを純粋に見ている人にとっては、不快なものがあったのではないか」
ボールに厳しく寄せて奪うことが持ち味の青森山田にとって、累積警告を考えれば初戦で受けたカードはダメージになる。高校選手権で悲願の初制覇を目指す黒田監督は「変なカードをもらってしまったことは、今後のことを考えると難しくなる」と、厳しい表情を見せていた。
【了】
轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada
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