“炎の守護神”川口能活、中村俊輔の“天才×努力”のスタイルに脱帽 「キックに狂いがない」

FKだけでハットトリックを達成した中村俊輔氏【写真:徳原隆元】
FKだけでハットトリックを達成した中村俊輔氏【写真:徳原隆元】

川口能活氏も中村俊輔氏を称賛「キックはコースが絶妙」

 元日本代表MF中村俊輔氏の引退試合が12月17日、ニッパツ三ツ沢球技場で行われた。“師匠”と慕うGK川口能活氏から2本の直接フリーキック(FK)を決めるなど、計6得点の大活躍だった。

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 中村氏は前半に「YOKOHAMA FC FRIENDS」、そして後半は「J-DREAMS」の一員としてプレー。両チームでそれぞれハットトリックを達成。そのうち半分は代名詞の直接FKだった。

 プロ初出場、そしてプロ初ゴールも記録した思い出の地、三ツ沢での試合を終えた中村氏は試合後の会見に出席。クラブや日本代表でともに戦ってきた戦友たちが多く集まったなかで、稀代のレフティーが「僕の師匠と言っていいくらいの方」と語ったのがJ-DREAMSでプレーしたGK川口能活氏だ。2人はマリノスや日本代表で長らくチームメイトとして戦ってきた。

 中村氏は2本の直接FKと、右足のシュートで川口氏から3得点を記録。「1点目(の直接FK)は入ってないんじゃないかと思いますけど(笑)」とジョークを交えつつ、師と仰ぐ川口氏への思いを明かした。

「能活さんと反対のチームに入れさせてもらって対決ができたのは引退試合とはいえ、いいものでしたね。能活さんも真剣勝負でやってくれましたし、さすがだなと思いましたね。2本目(のFK)はもっと力入れてやれた。そういうのが楽しかった」

 一方の川口氏も試合後に報道陣に対して、「僕も俊輔のテクニックに魅了された人の1人。また素晴らしい選手がピッチを去るそういう寂しさがありましたね」と話した。さらに、「俊輔のキックはコースが絶妙。自分のイメージしているところに確実にくる。本当に狂いがない。天才が努力するとこういう選手になるんだなという代表的な選手。僕のほうがちょっと上ですけど、俊輔と同世代とプレーできたことが誇らしい」と惜しみない賛辞を送っていた。

 舞台は引退試合とはいえ、日本を代表する司令塔と守護神の2人はピッチの上で真剣勝負を繰り広げ、お互いのことを改めて認め合う機会になっていたようだ。

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