常勝軍団を奮い立たせたレアル戦の敗北 鹿島監督「タイトルへの気持ちが表れた」と選手を称賛
冴え渡った交代策、ファブリシオが決勝弾
12月のFIFAクラブワールドカップ(クラブW杯)でも称賛を集めた指揮官の采配は、この日も冴え渡った。
クラブW杯では足首の負傷を抱えながら起用していたエースFW金崎夢生を、天皇杯では迷わずベンチ外にすると、代わりにピッチに立ったFW赤崎秀平やFW土居聖真が活躍。勝負どころで投入される選手も力を発揮し、この日はファブリシオが期待に応えた。
「90分で決めたいという気持ちで3人を投入しました。そこの部分では思った通りにいかなかったが、さらに30分、選手たちは落ち着いて対応してくれた。チャンピオンシップを獲ってクラブW杯に出場したが、決勝で負けた悔しさは選手にあった。もう一つのタイトルを獲ろうという気持ちが表れたと思う。本当に苦しい時も選手がクラブのために、チームのためによく働いてくれた」
石井監督は激戦を乗り越えて二冠を達成した選手を称え、労いの言葉を送っていた。
表彰式ではキャプテンのMF小笠原満男から天皇杯を掲げる役目を任されると、照れながら控えめに掲げる姿が印象的だった。静かに闘志を燃やす名将の下で、常勝軍団が19個目となるトロフィーを手にした。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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