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クラブW杯、初陣MOMの浦和MF小泉佳穂が興奮 「今日の試合を絶対にペップが見る」【現地発】
レオン戦でFIFAのMOMに選出「いやあ、こっちの人、分かっているなって。半分冗談ですけど」
浦和レッズは12月15日にサウジアラビア開催のクラブ・ワールドカップ(W杯)の大会初戦で北中米カリブ海代表クラブ・レオン(メキシコ)と対戦。途中出場のFWアレックス・シャルクの決勝ゴールで1-0の勝利を収めた。国際サッカー連盟(FIFA)の試合の最優秀選手(マン・オブ・ザ・マッチ/MOM)に浦和MF小泉佳穂が選出され、「本当にチームのためにハードワークしたのが評価されたのはすごく嬉しい」と喜んだ。
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小泉は左サイドハーフでスタメン出場し、前線のプレスに参加する場面や左サイドバックのDF明本考浩の背後や外側を埋める動きも忠実に遂行。ラスト10分を切って負傷明けの主将DF酒井宏樹が投入された後は右サイドハーフに移るなど、柔軟なプレーも見せながらフル出場した。
そして、インパクトのあるプレーは前半19分、中盤で左サイドから中央方向へ運んだ小泉が最終ライン背後に絶妙なラストパス。MF大久保智明が完全に抜け出したが、相手GKとの1対1はシュートをぶつけてしまい決定機を逸した。本人もこのプレーに関しては「ああいう形が、空くっていうのがまずチームスタッフのスカウティングであったっていうことと、トモ(大久保智明)もああいうところを狙ってくれるし、いいタイミングで走ってくれるところに、今シーズンベストのパスが通せた。僕としても納得いっていますし、チームとして狙っていた形でもあったので、すごくいい形が作れた」と話した。
一方で、決勝ゴールのシャルクではなく自身がMOMに選出されたことには笑顔が隠せない様子で「いやあ、こっちの人、分かっているなって。半分冗談ですけど」としながら、「今日の試合で自分が評価されるのはすごく嬉しいというか、ゴールしたわけではないですし、特別個人で何かをしたってわけでもなかったんですけど、本当にチームのためにハードワークしたのが評価されたのはすごく嬉しい」と、喜びを口にした。
この勝利で、19日の準決勝では欧州王者マンチェスター・シティ(イングランド)と対戦する。小泉は、自身が好きだという人気漫画「スラムダンク」のクライマックス、山王工業戦を例に挙げた。それは、全国大会では無名の主人公たちのチームが、初戦を勝利したことで誰もが認める優勝候補と対戦し、試合前から結果が分かっているかのように扱われる立場のことだ。
「僕、スラムダンクが好きなんですけど、山王戦みたいだなっていう。本当に世界で一番強いクラブだと思うんで、そこと試合ができることはすごい幸せだし、今日の試合を絶対にペップ(ジョゼップ・グアルディオラ監督)が見るわけじゃないですか。それがすごく不思議で。シティって個人があれだけ強くて、でも組織としてもしっかり守るし、それこそ僕たちがやっているサイドハーフがしっかりペナの前まで戻ったり、また前まで戻るっていうのをシティは本当にやるチームなので。攻撃はもちろん上手いと思うけど、守備がどういうレベルにあるのかっていうところも体感したいし、そういう全部の面で楽しみです」
もちろん、対戦相手として「嬉しい気持ちはあるんですけど、すごくサポーターにケツを叩かれているというか。戦えて記念で終わりじゃないんだぞっていうメッセージをすごく大原(浦和の練習場)で受け取ってきたので、本当にチームがまた一丸となって、勝ちにいきたい」という思いも小泉は話した。
今季で現役引退する北海道コンサドーレ札幌のMF小野伸二とは、FC琉球時代にチームメート。日本サッカー界で「天才」と呼ばれてきたレジェンドに「こんなに人をワクワクさせる選手がいたんだなという印象だった」と言わしめた小泉が、その世界の頂点を極める名監督と名手たちの集団との戦いでどのようなプレーを見せてくれるか期待される。