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スコルジャ監督が抱くクラブW杯チャンピオンへの野望 「夢は持ち続けないといけない」【現地発】
「チームとして素晴らしい仕事をしてくれた」とレオン撃破の選手を称賛
浦和レッズは12月15日にサウジアラビア開催のクラブ・ワールドカップ(W杯)の大会初戦で北中米カリブ海代表クラブ・レオン(メキシコ)と対戦。途中出場したFWアレックス・シャルクの決勝ゴールで1-0の勝利を収め、マチェイ・スコルジャ監督は試合後のロッカールームで、選手たちに「ワールドチャンピオンまであと2試合。その夢は持ち続けないといけない」という言葉を伝えたと話した。
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昨年に東地区の王者を決める準決勝が行われ、今年に入って決勝が行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2022を制した浦和は、アジア代表として3回目のクラブW杯出場となった。浦和は前半の立ち上がり10分までにコーナーキックを4回獲得するなど攻撃回数を増やしてチャンスを作った。前半19分には、中盤で左サイドから中央方向へ運んだMF小泉佳穂が最終ライン背後に絶妙なラストパス。MF大久保智明が完全に抜け出したが、相手GKとの1対1はシュートをぶつけてしまい決定機を逸した。
その流れについてMF岩尾憲は「相手の方がもっと思い切り勢いを持ってくるのではないかと想定していたけど、どちらかというと僕らの方が勢いを持ってチャンスを作れていた」と話す。しかし、その決定機を逃した辺りから相手にペースを持っていかれる展開になり、「刺すべきところで刺せなかったらもう一度、落ち着いて自分たちでゲームをコントロールしなければいけないということで、もう少し賢くやらないといけない」という反省点もあったと話す。
一進一退の流れから、スコルジャ監督は同点の後半27分にシャルクとMF中島翔哉を投入。すると後半33分にFWホセ・カンテが前線で収めると交代出場のシャルクへ。右サイド側からペナルティーエリア内に飛び込んだシャルクは、相手GKとの1対1でシュートをねじ込んで待望の先制点を奪った。残り時間は前掛かりになるレオンに対して浦和が上手くゲームを進め、カウンターで退場者が出るプレーも誘発しながら逃げ切った。
スコルジャ監督は「チームとして素晴らしい仕事をしてくれたと思います。試合前には、選手たちには自分たちのサッカー人生で最も重要な90分だというふうに捉えてプレーしてほしいと言いました。本当にいい仕事をしてくれたと思います。戦術的な規律も守りましたし、フィジカル的にも100%で戦ってくれたと思います」とチームを称える。そして、「(小泉)佳穂からトモ(大久保智明)へのあのパスは我々が狙っていたプレーでした。また(伊藤)敦樹が外したセットプレーを含めチャンスを作っていたと思います。ハーフタイムでの指示は相手の背後のスペースをもっと使おうというものでした。そのような形からの得点だったと思います」と、試合運びについて話した。
これにより、準決勝では欧州王者マンチェスター・シティ(イングランド)と対戦する。指揮官は「世界でも指折りのビッグクラブだが、メキシコのチームの事だけに集中していた。これからシティ戦のことを考えたい。まずやらなきゃいけないのは回復すること。そのあとは2回、戦術練習ができるが、本番でも本日のように素晴らしい姿を見せられればと思う」と話す。
ポーランドリーグを4回制した名将スコルジャ監督は今季就任し、前任のリカルド・ロドリゲス監督から引き継いだチームをブラッシュアップ。J1最少失点のチームに磨き上げたが、これが今季58試合目の公式戦というなかで「もう少し時間があれば」と攻撃の構築まで手が回らなかった面を悔やんでいた。しかし、家族との時間を大切にしたいという意向から今季限りでの退任が決まり、すでに後任監督も決まっている。
だからこそ、指揮官は「浦和での仕事を勝利で終えたいと望んでいます。敗戦の後、お別れをするということは避けたいと思っています」と話す。準決勝のシティ戦に勝利すれば決勝戦、敗戦なら3位決定戦に回り、いずれにしても12月22日の試合が浦和でのラストゲームに。スコルジャ監督は「選手たちに先ほど、試合後に言ったことは、ワールドチャンピオンまであと2試合だという話でした。その夢は持ち続けないといけない。不可能はないと思います」と、笑顔で話していた。