正智深谷に初勝利をもたらした切り札 運を引き寄せる「負けたらサッカー人生が終わる」覚悟

父との約束、今大会でサッカーを辞める決意

 埼玉県北部にある寄居町立中学の出身。学業は学年でもトップクラスで、埼玉の公立男子高では浦和、川越などと並ぶ屈指の進学校、熊谷高校に入学できるだけの学力があったのに、サッカーで全国大会に行きたくて父親の猛反対を押し切って正智深谷を選んだ。「勉強もしっかりやり、部活動と両立させるとお父さんと約束したので、来月は大学入試センター試験を受けます」と言う。

 推薦での進学を考えていないのは、サッカーは今大会限りで辞めるからだ。「県予選の時から、負けたらサッカー人生が終わるという覚悟を持って試合に臨んでいました。このチームで一つでも多く戦いたい」と決意をにじませる。

 埼玉県庁マンの父と同じ公務員の道を目指す田島が、最後の大舞台であと何度輝けるか――。

【了】

河野 正●文 text by Tadashi Kawano

 

 

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