正智深谷に初勝利をもたらした切り札 運を引き寄せる「負けたらサッカー人生が終わる」覚悟

埼玉県予選から勝負強さを見せるFW田島が、試合の流れを変える同点弾

 2年連続で全国高校サッカー選手権大会に出場した正智深谷(埼玉)が立正大淞南(島根)を2-1の逆転で下し、3度目の出場にして嬉しい初勝利を挙げた。

 殊勲者は3年生のFW田島帆貴だ。後半開始から登場すると7分、FW新井晴樹の左からの鋭いクロスを左足ボレーで合わせ、161センチと小柄なGK宮嶋岳の頭上を破る同点ゴール。「GKが小さいのでループシュートを狙った。新井とは3年間一緒にやってきて、感じ合うものがありました。うれしい」と大勢の報道陣に囲まれて笑みが絶えなかった。

 同点から3分後には、DF金子悠野(3年)のミドルシュートを相手DFがハンド。PKを獲得し、主将のMF小山開喜(3年)が左隅に沈めて決勝点とした。

 田島は浦和南との埼玉県予選決勝でも後半7分から出場し、5分後には新井の先制点をアシスト。予選5試合にすべて後半途中から送り出され、優勝候補筆頭の昌平との準決勝では決勝ゴールを奪うなど、2年生からジョーカーとして八面六臂の活躍ぶりなのだ。就任18年目の小島時和監督は前半37分に先制されたことで、「後半から田島を入れてリズムを変えようと思っていた。それにしても県大会からずっと仕事をしてくれている。持ってますね」と切り札の存在に目を細める。

 

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