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「大久保や平山に学べ」 高校サッカー史に輝く“名将”小嶺監督、強豪校撃破に見えた真骨頂
「下手は下手なりに、己の仕事を全うした」
「仕事の分担をはっきりさせるという意味で、下手は下手なりに、己の仕事を忠実に全うしてくれた。個々の能力は低いと思っている。従って、彼らは彼らなりに自分の持ち味、個性を発揮するっていうのがこのチームの良さであるし、彼らもそれを自覚していると思うよ。
今日は1年間、どのように努力して取り組んできたか、その発表会。自分たちがやってきたことをやれば、それでいいじゃない。試験で赤点を取る奴は、それまで勉強しなかった証拠や。結果がいいってことは、しっかり練習した証だということ」
持ち前の”小嶺節”は健在だったが、一方でチームに対する向き合い方は確実に変化しているという。
「今でも皆さんは私を鬼だと思っているようですが、20~30年前はそうだったが、今の時代にそれだとみんな辞めてしまいますよ。だから、この時代に合わせた負荷をかけていかないといけない。昔であればフィジカルに無茶をさせますけど、今それをやったら故障してしまうからね」
国見時代は厳格な指揮官として知られていた小嶺監督だが、名門校に黄金期をもたらした手腕も、時代に合わせて変えていく柔軟性を示した。