聖和の“元主将”10番が負傷を乗り越え復活弾! 先輩の思いも胸に“因縁の相手”との再戦目指す
同校史上初の2回戦突破、そしてリベンジへ
西堀は聖和学園のなかでも期待されてきた存在だった。1年生、2年生の時も、選手権には帯同してきた。それでもピッチに立つ機会は訪れず、この日が“デビュー”となった。そのピッチは「やっぱり嬉しかった。いろいろな歓声が上がって、一つひとつのプレーで会場が盛り上がる。ドリブルで抜いたのは気持ち良かった」と笑顔で振り返った。
これが3年連続4回目の選手権となる聖和学園だが、過去には2回戦を突破したことがない。しかし、西堀にはその歴史を塗り替えるだけに止まらない、もう一つのモチベーションがある。それは3回戦まで進出すれば、因縁の青森山田と対戦する可能性があるからだ。
「東北大会の時、相手はセカンドチームだったんですけど、1年前の選手権で負けたのも青森山田(2回戦で0-5)なので。リベンジというか、先輩たちの思いも背負って戦いたい」
自由な校風の聖和学園で髪も伸ばしていた西堀だが、「初心に帰ろうと思った」と全国の舞台を前に「1年生の最初の頃以来」という坊主頭にして全国の舞台に臨んでいる。ケガやキャプテン交代を乗り越えてきたエースは、“2回戦の壁”を突破してリベンジを果たす意気込みでいる。
【了】
轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada
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