ソシエダ久保のシミュレーション判定…日本代表OBがサッカー界に持論「もはやマリーシアは評価されない時代」【見解】

ソシエダ久保建英【写真:ロイター】
ソシエダ久保建英【写真:ロイター】

【専門家の目|栗原勇蔵】DF目線で言えば「当たってない」「転ぶな」と思う

 スペイン1部レアル・ソシエダは12月12日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第6節でインテル(イタリア)と0-0で引き分け、D組首位通過を果たした。日本代表MF久保建英は一時PK獲得かと思われたが、シミュレーションと判定されてイエローカードをもらった。元日本代表DF栗原勇蔵氏は、「今はVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)もあって、もはやマリーシアは評価されない時代になった」と見解を述べている。

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 先発出場を果たした久保は首位通過を懸けた一戦で躍動。0-0で迎えた後半30分、右サイドでダブルタッチからインテルDF3人を華麗に抜くドリブルを見せる。ペナルティーエリア内に進入したところで倒れてPK獲得かと思われたが、VAR確認後、シミュレーションと判定されて警告が与えられた。

 試合は両チームともにゴールを奪うことができず、スコアレスドロー決着。ソシエダは得失点差で2位インテルをかわし、クラブ史上初のグループステージ首位通過を決めた。

 日本代表OB栗原氏は、久保が倒れたプレーに関して「一か八かでPKをもらえればビックプレーだし、多少の接触はあったかもしれない」としつつ、「シミュレーションに対する目が厳しくなったのは間違いありません」と言及する。

「VARがなかったらPKが与えられて終わり。DF目線で言えば、『当たってないぞ』『転ぶな』と思います。今はVARもあるし、遅延行為さえ嫌がられる、もはやマリーシアは評価されない時代になっています」

 サッカー界も今後、VAR導入の環境に適応したプレーが求められていくことになりそうだ。

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栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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