A代表でも台頭…パリ五輪世代FW細谷真大、本大会までJリーグ? 海外挑戦? 去就に注目

柏の細谷真大【写真:徳原隆元】
柏の細谷真大【写真:徳原隆元】

今季はJ1で5位タイの14ゴールを記録

 欧州の各国リーグでは冬の移籍市場はシーズン途中になるため、移籍加入する選手はチームにフィットするのが難しい。それでもJリーグは、ちょうどシーズンオフになるため、海外に渡りやすい状況になる。各国で日本人選手の活躍が続いており、欧州のクラブも新たな日本人選手獲得に関心を持っている。そうしたなか、注目の1人が柏レイソルに所属するパリ五輪世代の日本代表FW細谷真大だろう。

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 柏の下部組織出身のストライカーは、2019年に2種登録でトップチームに登録され、翌20年からトップチームに昇格。22年には33試合に出場して8得点を挙げると、Jリーグベストヤングプレーヤー賞を受賞した。

 さらに今シーズンは、残留争いを繰り広げたチームのなかでエースとして奮闘。リーグ戦全34試合に出場し、得点ランキング5位タイとなる14得点を挙げた。チーム全体の総得点が33得点であり、1人で42.4%のゴールを挙げた計算となり、得点面での細谷への依存度が高かったことが分かる。Jリーグの公式スタッツによれば、右足で12得点というのは、リーグ2位の数字だという。

 こうした活躍が認められ、細谷はチームメイトのMFマテウス・サヴィオとともに、「2023Jリーグアウォーズ」で優秀選手にも選ばれており、2年連続での個人タイトル受賞となった。

 2024年のパリ五輪出場を目指すU-23日本代表のエースとしても期待される細谷は、22年7月のE-1選手権の中国戦(0-0)でA代表デビューを果たしており、11月の北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選に続き、24年1月1日に行われる「TOYO TIRES CUP2024」の日本代表にも選出された。

 リーグ戦で高い決定力を見せていた細谷だが、12月9日に行われた川崎フロンターレとの天皇杯決勝では、最終ラインの背後を2度取り、決定機を迎えていた。しかし、後半24分の場面ではDF大南拓磨のチャージを受けて態勢を崩しながらも前進したが、シュート前のボールタッチが強くなり、フィニッシュを打てず。延長前半9分には、GKチョン・ソンリョンのセーブに阻まれて得点は挙げられずに、スコアレスのまま突入したPK戦でチームも7-8で敗れている。

 2024年にはパリ五輪も控えているため、今冬の移籍市場で日本を離れる確率は低いかもしれない。しかし、すでに欧州メディアでも細谷は注目されており、日本代表MF遠藤航の所属するイングランド1部リバプールやヴィッセル神戸と戦略的パートナーシップ提携を結んだイングランド1部アストン・ビラが獲得に乗り出す可能性も報じられた。

 天皇杯決勝でも見せたように、裏へ抜け出す動きを得意としている細谷は、フィジカル面でも強く最前線でポストプレーもこなせる。また、サイドに流れてからのチャンスメイクもでき、前線で幅広く活躍ができる。また献身的なプレーも特徴であり、最前線での守備もチームにとっての助けとなる。相手のファウル覚悟のプレーにも、倒れずに前進しようとする姿勢も含め、イングランドに向いている選手かもしれない。

 MF久保建英を筆頭に、FW福田師王、FW小田裕太郎、MF斉藤光毅、MF福井太智、GK鈴木彩艶ら、すでにパリ世代で欧州に渡って活躍を見せている選手は少なくないが、近い将来にはこの中に細谷の名前も加わることになるはずだ。

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