田中順也の抱えた“苛立ち”の行き場 支えたモデル妻との関係性「正してくれて、おいしいご飯を作ってくれる」

今季限りで引退の田中順也【写真:Getty Images】
今季限りで引退の田中順也【写真:Getty Images】

6日に引退記者会見で妻・愛美さんにも感謝

 J3のFC岐阜の元日本代表FW田中順也が12月6日、引退記者会見を開いた。「TJ」という愛称で多くのファンを虜にした田中には、常に陰で支えた妻・宇井愛美さんの存在があった。

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 現在36歳の田中は順天堂大時代の2009年に柏レイソルでプロデビュー。翌10年に正式に加入し、J2で24試合6ゴールを挙げた。J1復帰を果たした11年にはリーグ30試合13ゴールで史上初の昇格初年度のリーグ優勝に貢献。その後ポルトガルのスポルティング、柏への復帰、ヴィッセル神戸、22年から岐阜でプレーしてきた。

 日本代表としてもプレー経歴を持つ田中は、2013年にモデルの宇井愛美さんと結婚。翌年には第一子となる娘も生まれている。結婚から約10年。陰で支えてきた愛美さんへ、田中は最初に引退への思いを口にしたという。

「奥さんが最初だと思います。(妻からは)『十分やったんじゃない?』と。『最高のサッカー人生だったね』と言ってもらった。僕は家の外では割と温厚ですけど、家に帰れば自分のパフォーマンスにも苛立っているし、監督の采配にもイライラしている。それは全ての選手の悩みだと思うけど、監督の戦術に従わないといけない反面、それなりの苛立ちが生まれる。それをぶつけるのが家の中だったりする」

 田中は普段外で抱えている不安を、愛美さんに相談していたことを明かすと「奥さんは話しを聞いてくれて、正してくれて、おいしいご飯を作ってくれる。たくさん話を聞いてくれる奥さんなので、熱量というか、苛立ちを受け流す、受け止めてくれるので感謝しかない」と深謝した。

 12月2日のラストマッチ。J3リーグ第38節ギラヴァンツ北九州戦にも、もちろん愛美さんも訪れている。セレモニーで娘とともに花束を田中に渡し並んだ姿には、ファン・サポーターそして選手や関係者から大きな拍手とチャントが贈られていた。

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