浦和がJ1最終節で2-0勝利 中島翔哉が加入後初ゴール…対戦の札幌、小野伸二の現役ラストマッチに花を添えられず
札幌の小野の現役ラストマッチで前半21分まで出場
浦和レッズは12月3日にJ1最終節で北海道コンサドーレ札幌とアウェーで対戦。後半にMF中島翔哉が浦和加入後の初ゴールを決めるなど2-0の勝利で締めくくった。
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札幌は今季限りでの引退を発表しているMF小野伸二がスタメン出場。静岡県出身の小野は1998年に浦和へ加入してプロデビュー。オランダの名門フェイエノールトや帰国しての浦和、ドイツのボーフム、地元の清水エスパルス、オーストラリアのウェスタンシドニー・ワンダラーズとキャリアを積んで14年に札幌入り。19年夏にFC琉球へ移籍したが、21年に札幌復帰していた。キャリア最初のクラブとなった浦和との最終戦が現役ラストゲームになる巡り合わせになった。
浦和は今季限りでの退任が発表されているマチェイ・スコルジャ監督、引退を発表しているFWホセ・カンテがJリーグのラストゲームになった。また、日本代表MF伊藤敦樹が負傷から復帰してスタメン入りした。浦和はこのゲームの後もAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のベトナム遠征とサウジアラビア開催のクラブ・ワールドカップ(W杯)の戦いを残すが、国内ではシーズン最終戦に。他会場で行われるサンフレッチェ広島の試合結果次第では3位で終える可能性を残して迎えた。
キャプテンマークを巻いた小野は浦和MF岩尾憲とのコイントスを行いキックオフのピッチへ。ファーストタッチでDF宮澤裕樹にパスを出して左のシャドーに入った。浮き球をワンタッチで味方につなぐプレーなどを見せながら前半19分、タイ代表MFスパチョークが交代出場の準備をするなかで左45度付近でフリーキックのキッカーに。中央の味方に合わせようとしたがクリアされ、二次攻撃でもゴールに至らずプレーが切れた。
そして前半21分に小野はスパチョークと交代。札幌の選手と浦和の選手が合同で花道を作り、タッチラインへ歩く小野を送り出した。万雷の拍手の中、1979年生まれの日本サッカー黄金世代と呼ばれる中でも中心的な存在だった「天才」は、そのピッチ上でのキャリアを終えた。前半は札幌がパスワークを中心に、浦和はシンプルな背後へのロングボールでゴールに迫る形を作った。浦和はGKと1対1になるビッグチャンスでカンテが足を滑らせ転倒する場面があり、両チーム得点なく前半を終えた。
浦和は後半8分、相手ペナルティーエリア内でMF大久保智明がドリブルで仕掛けると対応した宮澤の腕にボールが接触。笠原寛貴レフェリーはPKと判定した。先立圭吾VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)からの介入でオンフィールドレビューが行われるも、笠原レフェリーはあらためてPKの判断。これをDFアレクサンダー・ショルツが決めて後半13分に先制ゴールを奪った。
そして後半27分、浦和はペナルティーエリア内での浮き球にカンテが競り勝って頭でつなぐと、後半から出場のMF中島翔哉が左足でゴール。今夏加入の中島はこれが浦和での初ゴールになった。このまま2-0で逃げ切った浦和は最終節を勝利で飾り、海外でのゲームに備える。一方の札幌は最終戦を本拠地に3万1143人の観衆が詰めかけたなかでの敗戦で終えた。
また同日行われたサンフレッチェ広島はアビスパ福岡と対戦し、後半アディショナルタイム6分のDF荒木隼人の決勝弾で1-0の勝利。この結果、勝ち点で浦和をしのいだ広島が3位、浦和は4位でフィニッシュとなった。