J1復帰のヴェルディDF、ハンド→PK献上の同期キャプテンへ「サッカーの神様は本当に残酷なことをするんだなと…」
DF谷口「言葉にならないくらい大きなものを手にできたのかなと今は思っています」
16年ぶりのJ1復帰という偉業を成し遂げた東京ヴェルディのDF谷口栄斗は、試合後のミックスゾーンで「まだ実感はないんですけど、言葉にならないくらい大きなものを手にできたのかなと今は思っています」と、実感を話した。
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引き分けでもJ1昇格が決まる東京Vだったが、後半18分にPKを与えてしまい、FWチアゴ・サンタナに先制ゴールを決められてしまう。その後も反撃を試みたが、清水の守備を崩せそうにはなかった。しかし、後半アディショナルタイム6分、縦パスを受けたFW染野唯月がドリブルを仕掛けると、DF高橋祐治に倒されてPKを獲得。これを染野が決めて1-1に追いつき、悲願のJ1昇格を果たした。
J2でも屈指のタレントを誇る清水との対戦を、谷口はJ1で戦うシミュレーションにしていたという。今季、東京Vはリーグ戦で2度とも清水に敗れていたが、どちらの試合にも出ていなかった谷口は「J1に行くならば、ああいったタレントの選手たちと対峙するのが当たり前なので、そこを意識して今日は挑みました」と、振り返った。
先制点を許した東京Vだが、動揺があるなかでも2失点目を喫しなかった。「失点した後に、相手がやり方を変えてきたのでそこまでピンチというピンチはありませんでした。自分たちの失い方が悪ければピンチになるようなシーンはありましたけど、そこはしっかりリスク管理もしていましたし、相手の選手があまり寄ってこないこともあったので、そういう展開になりました」と、リードした後の清水の圧力が弱まっていたことも、その要因の1つに挙げた。
染野のPKが決まった際、ピッチ上に崩れ落ちるようにしていた谷口だが「レギュレーション上、僕たちは引き分けることができれば昇格できる、同点に追い付くことができれば優位に試合を進められる状態だったので、ちょっとこみあげてくるものがありました」と、この時の気持ちを明かした。
そして試合終了後には、ハンドでPKを与えていた同期のキャプテンであるMF森田晃樹が泣きじゃくっていたが、「彼のハンドでPKを与えてしまって、サッカーの神様は本当に残酷なことをするんだなと試合中にちょっと思いました。でも、追い付いたことで、晃樹はすごく安心したと思いますし、晃樹がキャプテンでJ1昇格を成し遂げることができて、本当に良かったです」と、笑顔を見せた。