東京V、悲願の16年ぶりのJ1復帰! 後半ATの劇的PK弾…ドロー決着で昇格決定

東京VのJ1昇格が決定【写真:徳原隆元】
東京VのJ1昇格が決定【写真:徳原隆元】

J2最終順位で優位な東京V、染野のPK弾でJ1昇格決定

 J1昇格プレーオフ決勝が12月2日に国立競技場で行われ、今シーズンのJ2で3位となった東京ヴェルディと同4位の清水エスパルスが対戦。“オリジナル10(Jリーグ発足時に加盟した10クラブ)”の2チームが激突した一戦は土壇場で東京Vが追い付き1-1のドロー。J2最終順位の優位性を生かし、東京Vが見事J1復帰を決めている。

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 東京Vは16年ぶりのJ1昇格、清水は1年でのJ1復帰を懸けた試合。引き分け以上でもJ1昇格が決まる東京Vは、準決勝の千葉戦(2-1)と同じ先発イレブンで大一番に臨んだ。対する清水はリーグ戦42試合フル出場していた元日本代表GK権田修一が、プレーオフ準決勝に続いて欠場。プレーオフ準決勝の山形戦(0-0)で先発したMF岸本武流がベンチスタートとなり、MFカルリーニョス・ジュニオが先発となる攻撃的な布陣に戻っている。

 序盤はJ1昇格に勝利が必要となる清水が押し込む展開になる。最初のビッグチャンスは前半8分、清水がコーナーキック(CK)からカルリーニョスがヘッドでゴールを狙ったが、ボールはクロスバーの上へ外れていった。東京V も前半17分にFKの2次攻撃から左サイドにボールを展開。MF森田晃樹の折り返しをFW染野唯月がヘッドで合わせたが、こちらも大きく枠を越えていった。

 東京Vの堅守を前に、なかなか前にボールを入れられなくなった清水だが、前半26分にはDF原輝綺が右サイドを突破。折り返しをカルリーニョスが右足で合わせたが、シュートは枠を捉えられない。ここから清水は攻め込み、同29分にはエリア内にこぼれたボールを、MF乾貴士がボレーで合わせる場面、その直後にも左サイドからDF山原怜音のクロスがゴール前を横切ったが、相手DFが触ってコースを変えたため、FWチアゴ・サンタナは合わせられなかった。

 清水は前半41分にも右サイドで乾と中山がパス交換し、そこにチアゴ・サンタナも絡んで崩していく。角度のあまりないなかで中山はシュートを狙ったが、GKマテウスに防がれている。ここから清水は攻撃の手を強めたが、東京Vの守りを崩すことはできずに前半はスコアレスのまま終了した。

 エンドが変わった後半3分、清水は中盤でカルリーニョスがボールを奪うと、右サイドからクロスを入れたが、チアゴ・サンタナの前でDF林尚輝にクリアーされる。東京Vも同6分には相手のクリアーを回収したDF宮原和也がミドルシュートを枠に飛ばしたが、GK大久保択生がセーブした。

 ゴールが決まらないなか、清水のベンチが動く。後半15分にカルリーニョスを下げて、DF北爪健吾を送り出す。その直後の後半16分、清水は右サイドから浮き球のボールをエリア内に入れる。中山に対応していた森田の手にボールが当たると、池内明彦主審はハンドを取り、清水にPKが与えられた。このPKをチアゴ・サンタナがゴール右に決め、清水が1点をリードした。

 東京Vの城福浩監督は、すぐにMF新井悠太を投入。しかし、ウイングバックも下がって5バックで守る清水を崩せない。逆に清水がカウンターで抜け出しかける場面を作るが、こちらもシュートまではいけなかった。

 試合終盤、東京Vが押し込む展開になるなか、アディショナルタイムが8分と発表される。そのアディショナルタイムで、エリア内にボールを運んだ東京Vは、染野がDF高橋裕治に倒されてPKを獲得。このPKを染野が決めて東京Vが土壇場で追いついた。

 残りの時間帯を守り切り、このまま1-1で試合は終了。東京Vが16年ぶりのJ1昇格を決めるとともに、清水はあと一歩で涙を飲むこととなった。

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